IHI、重油・原油焚ボイラの木質バイオマス燃料変更工事を受注

 ㈱IHIは10月30日、IHIとIHI運搬機械(東京都中央区、IUK)は、相生バイオエナジー(本社:兵庫県相生市)から、関西電力・相生発電所2号機の木質バイオマス燃料変更工事を受注したと発表した。受注したのは、相生バイオエナジーが推進する木質バイオマス発電事業向けの工事で、営業運転開始は2023年1月の予定。

 木質バイオマスは、カーボンニュートラルなエネルギー資源として、地球温暖化防止のための低炭素社会の実現のみならず、森林資源の有効活用やそれによる国土の保全、地域の活性化等に役立つことが期待されている。

 IHIは、石炭火力発電所において木質バイオマス混焼率を熱量比25%まで引き上げ可能なことを実証したことから、2017年、一般社団法人 新エネルギー財団が主催する「平成28年度新エネ大賞」において、最高賞である「経済産業大臣賞」を新日鐵住と共同で受賞するなど、発電用ボイラでの木質バイオマス燃焼技術に関して、高い評価を受けている。

 またIUKは、火力発電所向けの燃料荷役・搬送設備において国内・海外での多くの実績を有している。近年は本工事と同様の木質バイオマスの荷役・搬送設備においても実績を積み上げ、環境に配慮した搬送設備の計画・設計・製作・据付・メンテナンスの実績とエンジニアリング能力が高く評価されている。

 IHIグループは、今後もバイオマス燃焼技術の高度化によるCO2排出削減に注力するほか、発電設備のさらなる高効率化・CO2回収技術の開発などを含む、資源・エネルギー・環境領域における積極的な事業展開を通じて、地球環境およびエネルギー問題に取り組んでいくとしている。

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