東京計器、農業機械分野に本格参入-農機用直進自動操舵補助装置を販売開始

 東京計器は10月29日、スマート農業化に向けて成長が期待される農業市場分野に向けた「農機用直進自動操舵補助装置AG-GEAR3」を開発、受注を開始したと発表した。

 AG-GEAR3は、トラクタなどの農業機械のステアリングを制御し、オペレータが手を触れなくても正確な直進走行が行える装置。農地には道路のような目印となる走行レーンなどが無く、凸凹の不整地を走行することなどから、不慣れなオペレータが正確に直進走行を行うのは大変困難。また、運転と同時に農業機械の後部に装着された作業機の操作も行わなければならず、オペレータの負担も大きくなっていた。

 AG-GEAR3は、目標ラインの始点と終点を設定するだけの簡単な操作で作業が開始でき、GNSS※の位置データをもとに農業機械の位置を計測して設定した直線ルートを正確に自動操舵する装置。AG-GEAR3は、現在ご使用されている農業機械に後から簡単に装備できる機器構成で、容易な操作方法と求めやすい価格を実現している。

 本体の販売価格は、99.8万円で、2018年度100台、2019年度以降は300台の販売を見込んでいる。東京計器ではAG-GEAR3を農機向け自動操舵装置の入門機種として位置づけ、全国の農業機械メーカー販売店およびJA(農業協同組合)などを通じて拡販を進めていく方針。

※GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)とは、米国のGPS、日本の準天頂衛星(QZSS)、ロシアのGLONASS、欧州連合のGalileo等の衛星測位システムの総称。

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