日本ロボット工業会は10月25日、2018年7~9月期(会員ベース)におけるロボットの受注・生産・出荷実績をまとめた。金額ベースでみると、受注は1,848億円(前年同期比3.7%増)で9四半期連続でプラスとなったものの、生産は1,858億円(同1.7%減)、総出荷は1,861億円(同5.0%減)となり、9四半期ぶりのマイナスとなった。
総出荷のうち国内は 480億円(同0.7%減)で20四半期ぶりのマイナス、輸出は1,381億円(6.5%減)で8四半期ぶりのマイナスとなった。国内は、電子部品実装用が大幅減だったが、自動車産業向けはトータルで横ばい。輸出は、電子部品実装用は中国向けで大幅な減少となったが、他主要国向けが堅調、トータルとして前年同期比微減となった。溶接用は主要輸出先であるアメリカを中心に減少、輸出台数、額ともに前年同期比2桁減となった。
ロボット業界は、2017年に国内需要が堅調であったことに加え、輸出はそれ以上の大幅な伸びを示した。会員と非会員を含めた年間受注額は前年比27.8%増の9,447億円、生産額は同24.8%増の8,777億円と、それぞれ過去最高となった。2018年に入っても1~3月期、4~6月期は受注・生産・総出荷の各項目も前年同期比プラスで推移している。
*この統計は、同工業会の正会員及び賛助会員32社からの回答によるもので、サービスロボットは調査対象外。
■2018年7~9月期の受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
1.受注
受注台数は12四半期ぶりの前年同期比マイナス、受注額はプラスを維持。
・受注台数(台):51,180(前年同期比▲1.1%)【12四半期ぶりのマイナス】
・受注額(億円):1,848(同+3.7%)【9四半期連続のプラス】
2.生産
生産台数、額ともに前年同期比でマイナスとなったが、生産額は過去2番目の値。
・生産台数(台):53,108(前年同期比▲5.2%)【21四半期ぶりのマイナス】
・生産額(億円):1,858(同▲1.7%)【9四半期ぶりのマイナス】
3.出荷
国内出荷台数を除いた各項目において前年同期比でマイナスとなった。
・総出荷台数(台):51,619(前年同期比▲8.2%)【21四半期ぶりのマイナス】
・総出荷額(億円):1,861(同▲5.0%)【9四半期ぶりのマイナス】
・国内出荷台数(台):11,506(同+9.6%)【6四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円): 480(同▲0.7%)【20四半期ぶりのマイナス】
・輸出台数(台):40,113(▲12.3%)【21四半期ぶりのマイナス】
・輸出額(億円):1,381(▲6.5%)【8四半期ぶりのマイナス】
3.1 国内出荷内訳
電気機械産業向けは電子部品実装用が大幅減。自動車産業向けはトータルで横ばい。
電気機械産業向け
・国内出荷台数(台):3,122(前年同期比+8.7%)【7四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円):141(同▲8.8%)【7四半期ぶりのマイナス】
自動車産業向け
・国内出荷台数(台):3,980(前年同期比+2.3%)【5四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円):160(同▲1.2%)【6四半期ぶりのマイナス】
3.2 輸出内訳
電子部品実装用は中国向けで大幅な減少となったが他主要国向けが堅調、トータルとして前年同期比微減となった。溶接用は主要輸出先であるアメリカを中心に減少、輸出台数、額ともに前年同期比2桁減となった。
電子部品実装用
・輸出台数(台):3,599(前年同期比▲4.3%)【9四半期ぶりのマイナス】
・輸出額(億円): 575(同▲1.0%)【8四半期ぶりのマイナス】
溶接用
・輸出台数(台):8,552(前年同期比▲21.3%)【2四半期連続のマイナス】
・輸出額(億円): 217(同▲18.6%)【2四半期連続のマイナス】
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