三菱重工、中国企業と共同でバングラデシュの肥料プラントを契約

 三菱重工業は10月25日、中国化学工程第七建設有限公司(China National Chemical Engineering NO.7 Construction Co.,Ltd.)と共同で、バングラデシュの国営バングラデシュ化学工業公社(Bangladesh Chemical Industries Corporation)がゴラサール(Ghorasal)で進める肥料製造プラント建設プロジェクトについて契約を締結したと発表した。同国最大規模となる2,800トン/日の生産能力を持つ設備をEPC(設計・調達・建設)方式で手掛けるもので、2022年に完成の予定。今後、同国で各種プラント、インフラ建設等に実績のある丸紅の協力を得てファイナンスのアレンジに着手し、ファイナンスクローズ後に契約が正式に発効する運び。

 この肥料製造プラントは、首都ダッカの北東約50kmに位置するナルシンディ(Narsingdi)県に建設。同国で産出される天然ガスを用いて、アンモニアを1,600トン/日、尿素を2,800トン/日を生産する能力を備えるもの。

 農業国でもあるバングラデシュでは、2017年度に7%を超える伸びを記録した高い経済成長率に後押しされた旺盛な肥料需要がある。

 三菱重工は、1992年にバングラデシュで肥料製造プラントを初めて納入しており、この設備は現在も高い操業率を維持している。今回の受注は、そうした実績に加え、三菱重工のCO2回収技術の採用により、環境負荷の低減と尿素増産を両立できる独自技術が高い評価を得たことによるもの。

 三菱重工グループは引き続き、世界の肥料製造プラント市場でプレゼンスを一層高めるとともに、合成ガス・石油化学分野での継続受注を目指して積極的な営業を展開していく。

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