ハナマルキ(本社:長野県伊那市)は10月25日、タイに液体塩こうじを製造する新工場(画像:完成イメージ)を建設すると発表した。敷地面積は約1万6,000㎡、2019年1月より着工する予定。この新工場設立により、ハナマルキは日本の伝統調味料である液体塩こうじの国外での更なる普及に努めていく。総投資額は約10億円。
■「液体塩こうじ工場」の海外建設の背景
2012年より発売を開始したハナマルキ「液体塩こうじ」は、 日本の伝統調味料である塩こうじを、ハナマルキ独自の製法で液体化した調味料。液体であることの利便性や、独自の非加熱製法により酵素の力を強めている点、化学調味料不使用である点などから、売上が拡大している。
液体塩こうじの海外展開については、2015年に「ハナマルキ タイランド」を設立以後、 海外での健康志向の高まりによる発酵調味料の注目から伸長してきており、 液体塩こうじの海外売上は前年比約6倍(2017年)となっている。アメリカ、ヨーロッパ、東南アジア等で採用が始まっており、フランスではパリの三ツ星レストラン「ル・サンク」にて液体塩こうじを使ったオリジナルメニューがトップシェフにより展開された。また液体塩こうじの製造特許を、日本国内、米国・台湾で取得。自社技術や商品品質について世界レベルで評価されているという。
■今後の海外展開
このような液体塩こうじの拡大を背景に、タイに液体塩こうじの専用工場を新設する。タイは「世界の台所」(kitchen Of the World)と呼ばれ、食品輸出の拠点となっている。今後、タイの近隣である中国、東南アジア地域を中心に、ヨーロッパ、アメリカへの輸出を加速させることで、液体塩こうじで「世界的な食の産業革命」の実現を目指す。
また、今回のタイの生産工場建設に加え、ベトナムに物流倉庫も確保した。東南アジア圏内での液体塩こうじの安定供給を目指し、生産・物流両面で強固なインフラを構築していく。
技術面においては、ハラル認証の取得も目指す。イスラムの戒律に沿った調理に使える調味料は限られているおり、今回2020年1月から出荷を予定しているため、訪日外国人が増加する状況においてイスラム教徒の方が日本食を楽しんでいただける機会の提供にも繋げていく。ハナマルキは今後も、日本古来の発酵調味料である「塩こうじ」及び「液体塩こうじ」の更なる可能性の追求を目指していく。
<新工場の概要>
社名:サイアム ハナマルキ株式会社(Siam Hanamaruki Co.,Ltd )
設立:2018年9月13日
所在地:タイ ヘマラート サラブリ工業団地内(Hemaraj Saraburi Industrial Land)
代表者:代表取締役社長 花岡 俊夫
着工時期:2019年1月~
出荷時期:2020年1月より出荷(予定)
敷地面積:16175㎡
総投資額:約10億円(土地取得費込み)
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