新菱冷熱、協和発酵バイオのタイ・アミノ酸生産工場をEPCCで完成

・「二国間クレジット制度」を活用し、高効率機器を導入

 新菱冷熱工業は10月16日、協和発酵バイオのタイ現地法人であるTHAI KYOWA BIOTECHNOLOGIES CO.,LTD.のアミノ酸生産工場2期工事を国際入札で受注し、設計から機器資材等の調達・建設・試運転までを一括(EPCC契約)して担当したと発表した。受注したプラントは、19カ月の工期を経て、2018年3月31日に引渡しが完了し、4月から操業を開始している。なお、1期工事についても新菱冷熱工業が施工しており(2015年1月竣工)、その実績が高く評価され、2期工事に至ったもの。

 引渡しが完了したプラントは、世界中で高まる医薬アミノ酸需要に対応するため、タイの首都バンコクから南東へおよそ180km離れたラヨン県にあるアミノ酸生産工場(1期工事)を増設する形で建設された。総敷地面積は約21万㎡あり、東京ドームの約4.5個分に相当する。

 この工場では、高品質なアミノ酸を製造する最新の生産技術が導入されている。2期工事は、大型発酵タンクを含む各種製造設備をはじめ、冷凍機や圧縮機などのユーティリティ設備、排水処理設備およびそれらを納める躯体と建屋から構成されている。また、日本製の高効率ターボ冷凍機の導入により電力消費量を削減することで、日本とタイの「二国間クレジット制度(JCM)」を利用して、日本の温室効果ガス排出削減目標の達成にも貢献している。さらに、設計段階から新菱冷熱工業開発の3次元CADソフト(S-CAD)を用いたBIMを導入し、日本国内で構築した3次元モデルでの客先承認図への展開を図った。

 新菱冷熱工業は、タイ国内において、1986年の進出以来、30余年にわたり多くの大型のコージェネレーションプラントや日系企業の工場空調を手掛けてきた。今後も、地域に密着した事業活動を通じて社会的責任を果たしていくとしている。

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