オークマ、革新的超融合ロボットが拓く自動化-次世代ロボットシステム「ARMROID」を開発

 オークマは10月16日、スマートマシン CNC旋盤「LB3000 EX Ⅱ」との完全融合を図った次世代ロボットシステム「ARMROID(アームロイド)」を開発したと発表した。「ARMROID」は、スマートマシンの加工室内に内包される「超融合内蔵ロボット」と、ティーチングを必要とせず通常の工作機械と同じ操作感で使用できる「革新的ロボット操作系」により、自動化と生産性革新を実現する。

 昨今、労働力人口の減少に伴い、ものづくりの現場では人材不足が大きな問題となっている。さらに働き方改革により労働時間短縮への取り組みが進む中で、大企業だけでなく中小企業においても、自動化・省力化への対応が求められるようになってきた。

 オペレータの負荷を軽減する付加価値の高い自動化が必要とされる一方で、そうした自動化システムの導入には多大な工数・手間がかかることが、普及を妨げる原因となっている。オークマはこうした課題に取り組み、導入が容易で、様々な対象加工物に柔軟に対応でき、誰でも簡単に操作できるロボットシステムとして、「ARMROID」を開発した。

 世界初の、ロボットと機械が完全融合した次世代ロボットシステム「ARMROID」の特長は、以下の3点。

① NC旋盤と一体化したビルトインロボットにより、生産性を大幅に向上

・高性能NC旋盤の加工室内に、多関節ロボットを干渉無くビルトイン。従来のロボットでは不可能だった機械加工中の加工室内でのロボット動作を実現

・機械と器用に動くロボットの協調動作により、これまで熟練作業者が行っていた高いレベルの加工サポートを代行

・3種類のエンドエフェクタを収納し、ロボットが用途に合わせて自動交換

② 時間外業務ゼロを支援。 働き方に合わせて単体機やロボット自動化セルを自在に構成

・たとえば昼間はロボットが退避し作業者による手動着脱にて小ロット部品の加工をし、夜間はロボットが自動で量産加工をするなどの対応が可能

・ワークストッカを取り付けるだけで、単体機からロボットセルへ簡単に切り替え可能

・単体機として使う時はロボットが機内の加工領域外へ自動収納されるので、NC旋盤の広い加工エリア・高い加工性能がそのまま使用可能

③ ロボットの操作の革新。ティーチング、インテグレータ不要の簡単導入

・機内に組み込まれたロボットのため、機械を据付けるだけでロボットの立ち上げが完了でき、ロボット導入時にシステムインテグレータが不要

・ロボットの専門スキルが無くても使いこなせる 新感覚のロボット操作。オークマの新世代CNC「OSP-P300A」で機械操作と同様にロボット操作も容易に可能

・動作プログラムは対話形式で簡単に作成でき、難しいプログラミングは一切不要

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