日立建機は10月1日、欧州市場でのさらなる事業拡大に向けて、欧州地域における代理店 Kiesel GmbH（本社：ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州バイエンフルト）のグループ会社であるKTEG Kiesel Technologie Entwicklung GmbH（本社：同）と、建設機械の電動化および応用開発製品の開発を行う新会社設立に合意したと発表した。新会社設立は当局の承認を前提に2018年内を予定しており、日立建機の電動化技術とKTEG社の技術的なノウハウを持ち寄ることで、現行機械のコンポーネントを活用しながら、顧客のニーズに対応した電動化が可能となる。
日立建機は、これまでも環境負荷とライフサイクルコストの低減に貢献する電動化建機の開発に取り組んできた。工場建屋内の作業などで使用される中小型機をベースとした有線電動式ショベルを開発し、これまで国内市場を中心に100台以上の納入実績がある。また、多数の鉱山現場に有線電動式の超大型油圧ショベルを納入してきた。さらに、2006年に発表したZX70Bをはじめ、バッテリー駆動式の電動ショベルの開発にも早くから取り組んできた。
開発新会社を設立する欧州市場は、地球温暖化防止や低炭素社会実現に向けた規制が世界的に最も厳しい市場の一つであり、自動車と同様、建設機械においても、電動化に対するニーズが強い。KTEG社は、その欧州市場の電動化の規制動向や商品化のためのノウハウを豊富に持っている。欧州市場では、顧客の多様なニーズに対応するため、標準モデルで対応できない仕様の場合、販売代理店や改造専業会社が、応用開発製品を開発、販売することが一般的で、KTEG社は、日立建機製の油圧ショベルなどをベースに、大型解体仕様機をはじめとした応用開発製品をこれまでも開発してきた。
＜新会社の概要＞
会社名：EAC European Application Center GmbH（EAC ヨーロピアン アプリケーション センタ―GmbH）
本社所在地：ドイツ連邦共和国ヘッセン州シュトックシュタット・アム・ライン
代表者：トニー キーゼル
当初人員：10名程度
資本金：50万ユーロ（約6,400万円）
出資比率：日立建機 49.9%、KTEG社 50.1%
出資時期：ドイツおよびポーランド競争当局の承認を前提に2018年内を予定
事業内容：建設機械の電動化製品および応用開発製品の開発
＊画像は、合意に関し握手をするトニー キーゼル社長と日立建機の福本英士執行役常務
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