村田機械(本社:京都市伏見区)は9月11日、コンベヤによる搬送機能とソーターによる仕分け機能を併せ持つ、高能力ケース搬送・仕分けシステム「SHUTTLINER(シャトライナー)」を開発したと発表した。
近年、EコマースなどのB2Cビジネスでは、品揃えを充実させるための大量の商品保管と、個人客向けの注文に対応するための商品ピッキングの小口頻回化を如何に両立させるか、という課題がある。この課題を解決するためには、複数の商品保管倉庫と複数のピッキングポイントをコンベヤで接続し、商品を充填した大量のケースを巡回させるのが一般的。 この時、同一方向にケース連続搬送させるコンベヤでは、倉庫からピッキングポイントへの商品補充ラインと、ピッキング終了後のケースを自動倉庫へ搬送する再入庫ラインの2つの搬送ルートを上下二層に分離して設置することになる。
「SHUTTLINER」は軌道上を走行するリニアモーター駆動の台車を多数台で運用することによりコンベヤの搬送機能を、正転/逆転可能なベルトコンベヤ付き台車を使用することでソーターの仕分け機能を、2つ同時に実現したケース搬送・仕分けシステム。
「SHUTTLINER」の台車はリニアモーター駆動で、スムーズで無駄のない加減速、短い台車間隔での高速連続運転ができ、最大50台が一括制御で最適割り付けされている。また、台車は移載ポイントで正転/逆転可能なベルトコンベヤを用いて、出庫/再入庫の双方向にケースを素早く移載する。これら、台車ごとのきめ細かい制御、そして複数台車の最適制御による全体運用、1個単位の双方向への素早い移載によって、コンベヤでは実現不可能な商品補充ラインと再入庫ラインの兼用を可能にし、シンプルで省スペース、保全も容易な単層のレイアウトを実現した。
また台車が1個単位で搬送する仕組みのため、従来のコンベヤやソーターのように連続搬送による商品の転倒や衝突、ケース詰まりなどのトラブルもなく、商品破損リスクが減少する。かつ、仕分けポイントとは直角で接続するため、商品進入のため傾斜ルートが必要となるソーターに比べて省スペースで、様々な工程との接続もシンプルになり、レイアウトも容易
「SHUTTLINER」は、Eコマースをはじめ、大量の商品を迅速に大量かつ確実に仕分ける必要のために、ますます巨大化しつつある流通系の商品センターの課題に応える、新しいソリューション。
このケース搬仕分けシステム「SHUTTLINER」は、2018年9月11日から東京ビッグサイトで開催される国際物流総合展2018に出展した。
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