三菱ふそうトラック・バス、タイ市場向け中・大型トラックの組立工場を新設

・総額1,200万ユーロ(4億5,000万タイバーツ、約15.5億円)を投じ、タイで新たな現地組立工場の建設を発表

・FUSOブランドの現地販売代理店のダイムラー・コマーシャル・ビークルズ・タイランド社が、メルセデス・ベンツブランドの商用車事業を引き継ぐ

 三菱ふそうトラック・バス(本社:神奈川県川崎市、以下 MFTBC)は9月11日、タイでタイ市場向け商用車の組立工場の建設を行うと発表した。また、FUSOブランドの現地販売代理店であるダイムラー・コマーシャル・ビークルズ・タイランド社(本社:バンコク、以下 DCVT)がメルセデス・ベンツブランドの商用車事業を引き継ぎ、商用車専用に統合された組織となる計画も公表した。

 MFTBCは、1,200万ユーロ(4億5,000万タイバーツ)を投じてタイの経済成長のカギを握る同国中部の経済特区「東部経済回廊(EEC)」に新工場を建設する。

 着工は2018年10月、竣工は2019年第2四半期を予定している。新工場施工後は、現在インドで完成車として輸出している中・大型トラックを新工場でKD生産する。第一段階として、タイの急速に拡大する建設部門向けに今年初めに販売を開始した大型トラック「FJ 2528C」を同工場で組み立てる。

 長年にわたり、タイには小型・中型・大型トラックを導入し、市場のニーズに対応している。2015年から同市場向け中・大型トラックは、ダイムラー社が100%出資するインドの子会社ダイムラー・コマーシャル・ビークルズ社のオラガダム工場で生産し輸出と販売を行なってきた。ダイムラーの最高水準に準拠した最新鋭工場での生産により、タイの顧客に卓越した品質を届ける。

 MFTBC副社長兼セールス・カスタマーサービス本部長のミヒャエル・カンパーは「東南アジアで追い風となる事業環境と戦略的立地により、タイはMFTBCの成長戦略のカギを握る市場となっています。DCVTの業績は好調であり、今回タイ市場向けの商用車組立工場を新たに建設することで、同国での事業をさらに拡大していきます」と述べた。

 DCVTの最高経営責任者(CEO)のサーシャ・リカネックは「タイはその一貫した成長で、わが社の長期的成功に非常に重要な市場となっています。タイのお客様への献身を明確に示す2つの画期的な取り組みを発表できることを誇りに思います。一つ目がタイ市場向けの商用車の組立工場新設への投資です。そして二つ目は、お客様に最高の製品とサービスを提供するためにFUSOとメルセデス・ベンツ両ブランドを含む商用車事業をDCVTに統合することです」と説明した。

■DCVTでFUSOとメルセデス・ベンツブランドを展開

 ダイムラーが掲げる「お客様への献身」の一環として、従来メルセデス・ベンツ・タイランド社下にあったメルセデス・ベンツブランドの商用車事業がDCVTに移管される。これにより、DCVTがFUSOとメルセデス・ベンツ両ブランドの商用車の販売とサービスを手掛ける。これにより、FUSOの大型車商品ラインナップの高出力のセグメントをメルセデス・ベンツの商品で補完する。顧客の幅広い需要に応え、タイの商用車部門におけるDCVTの地位を強化する。

■ダイムラー・コマーシャル・ビークルズ・タイランド社(DCVT)について

 DCVTは、タイ市場の三菱ふそうブランドの販売とサービスを行なう販売代理店として、2016年8月に設立した。バンコクのサトーン地区に本社を構え、バンコク郊外に部品配送センターがある。現在FUSOの小型、中型、および大型トラックを販売しており、販売ネットワークを2018年内に14ディーラーと24支店へ拡大する計画。

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