電源開発、仏エンジー社と幅広い協業に向けた覚書を締結、日本での浮体式洋上風力発電を検討

 電源開発Jパワー、本社:東京都中央区)は96日、フランスの総合エネルギー企業ENGIE社(以下、エンジー社)との間で電力関連事業における幅広い分野での協業に向けた覚書を締結したと発表した。

  Jパワーは今年427日に発表した「中期経営計画の取組状況と今後の取組」において、2025年度目標として再生可能エネルギーの新規開発100万キロワットを掲げ、現在、他4社と共同で北九州市響灘地区において洋上風力発電事業(出力容量は最大で22万キロワット)の事業化検討を進める等、再生可能エネルギーの拡大に積極的に取り組んでいる。

  エンジー社はフランスに本拠を置く世界的な総合エネルギー企業であり、(1)天然ガス及び再生可能エネルギー起源の低炭素発電(2)世界的な天然ガスネットワーク(3)カスタマーソリューションの提供の3分野をコアビジネスとし、世界に約11,270万キロワットの発電設備を所有している。同社は洋上風力発電分野においても20年以上の経験を有し、現在250万キロワットの洋上風力発電事業を開発中であり、近年は浮体式洋上風力発電()に積極的に取り組んでいる。エンジー社は欧州での経験を基に日本を含むアジアでの事業拡大を目指している。

  今後日本の再生可能エネルギーの普及・拡大のためには、洋上風力発電は有望な事業分野の一つと想定している。Jパワーとエンジー社は今回の覚書に基き、将来の日本の一般海域での浮体式洋上風力発電の事業化に向けた共同研究を進めていく予定。同時に、Jパワーとエンジー社は日本・欧州・その他地域における幅広い分野での協業に向けた協議を進めていく。

 ※:浮体式洋上風力発電:洋上風力発電の一種で、洋上に浮かんだ構造物を風車の基礎として利用する風力発電。洋上は風が強く、かつ風の変動が少ないため風力発電に適しているが、水深50mを超えるような深海域では採算面から浮体式洋上風力発電が有利になると考えられている。

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