川崎重工、純国産ガスタービン「M5A」を用いたコージェネレーションシステムの初号機を納入

 川崎重工業は9月6日、5MW級の純国産高効率ガスタービン「M5A」を用いたコージェネレーション(熱電併給)システムの初号機を、イビデン大垣事業場岐阜県大垣市)に納入したと発表した。2018年7月から運用を開始し、同事業場内で使用される電気および蒸気を供給する。

 「M5A」の発電効率は、5MW級ガスタービンでは世界最高の32.6%で、同機を用いたPUC50Dコージェネレーションシステムの総合効率はクラス世界最高の84.5%を達成している。この優れた効率により、エネルギーコストの低減とCO2排出量の削減を実現する。

 また、環境性能においても、最新のドライ低エミッション(DLE)技術により、窒素酸化物(NOx)排出量は52.5ppm(O2=0%)を達成している。さらにメンテナンス性では、オーバーホール交換作業の効率化を図り、中間点検を簡易点検(ボアスコープ点検)とすることで、年間稼働時間を向上させている。

 「M5A」は、川崎重工が長年培ってきた中小型ガスタービンの開発技術を結集して自社開発したもので、昨年11月に全世界に向けて販売を開始した。全世界で累計11,000台以上の納入実績がある発電用ガスタービンの開発経験や実績をベースに最新の技術を投入し、信頼性を確保している。国内外で特に需要の多い5MW級の市場において、トップクラスの性能を有する「M5A」は多くの需要が見込まれる。

 エネルギーへの関心は世界各地で高まっており、中でもガスタービンを用いたコージェネレーションシステムは、効率面や環境面から高い注目を集めている。川崎重工は、今後も日本をはじめ、欧州、アジアの各現地販売拠点を活用し、エネルギー関連事業をグローバルに展開していく。

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