ヤマザキマザック(本社:愛知県丹羽郡大口町)は9月5日、同時5軸複合加工機に歯車加工専用機の機能を融合させたハイブリッド複合加工機「INTEGREX AG(Auto Gear)シリーズ」を開発、「INTEGREX i-200ST AG」と「INTEGREX e-1250V/8AG」の2機種を米国国際製造技術展(IMTS2018)に出展すると発表した。
昨今、マスカタマイゼーションという言葉に代表されるように、ニーズの多様化による多品種少量や変種変量、更には一品生産への対応が求められている。このトレンドは、歯車加工の領域についても同様。従来は歯車加工専用機による工程分割による生産が主流だったが、リードタイムの短縮や生産量と品目の多寡に左右されないフレキシブルな生産ラインを構築するため、汎用機を用いた歯車加工の工程集約のニーズが高まっている。
求められる歯車のサイズや種類も多岐にわたり、自動車のトランスミッションで使用されるモジュール(歯の大きさを表す単位で、歯車の基準円直径を歯数で割った値)が0.5~1.5といった小型ギアから、建機の機構部品や航空機エンジンの高効率化を実現するギアードターボファンで使用されるモジュール8程度までの大型遊星歯車などがあり、求められる加工機のサイズもさまざま。
今回、新たに開発した「INTEGREX AGシリーズ」は、同時5軸複合加工機であるINTEGREXシリーズにスカイビング加工などの高度な歯車加工機能と機内計測機能を融合した。従来複数の専用機で行っていた歯切り加工から旋削・マシニング加工、さらにはレニショー製スキャニングプローブSPRINT™を用いた歯形と歯すじの機内計測と補正追加工など、全加工を1台で完結することで、大幅な生産リードタイムの短縮と高精度な加工を実現する。
INTEGREX AG専用の制御技術と当社独自のCNC装置マザトロールSmoothXに搭載された対話式プログラミング機能により、専門知識が無くても簡単かつ短時間で高精度な歯車加工を実現する。
ヤマザキマザックはこのハイブリッド複合加工機「INTEGREX AGシリーズ」から、中小型歯車加工に対応した「INTEGREX i-200ST AG」と大型歯車加工に対応した「INTEGREX e-1250V/8AG」の2機種を9月10日(月)からアメリカ・シカゴで開催される米国国際製造技術展(IMTS2018)に出展し、全世界での販売を開始する。