三菱電機、受配電システム製作所「真空バルブ・遮断器工場」が本格生産開始

 三菱電機は8月23日、受配電システム製作所(香川県丸亀市)に新設した「真空バルブ・遮断器工場」で進めていた各生産設備の立ち上げを全て完了し、本格生産を開始したと発表した。なお、新工場で生産した真空バルブ(※1)を搭載した遮断器(※2)の出荷式を、9 月 3 日に行う予定。

 新工場には三菱電機の「e-F@ctory(※3)」を導入するなど、IoT を活用した生産革新を図ることで、三菱電機が国内トップシェア(※4)を持つ真空バルブ単品と遮断器において、2025 年までに売上高 120 億円以上を目指す。

 真空バルブ・遮断器は、再生エネルギー関連設備の導入や、電力・鉄道・工場での既設配電設備の更新などにより、国内外において中長期的に需要拡大が見込まれる。新工場での本格生産開始により生産能力の確保と製品競争力の強化を図り、さらなるシェア拡大と海外での新規市場開拓を進める。

 ※1 真空バルブ:真空遮断器の主要部品

 ※2 遮断器:配電盤等に搭載し、故障時に短絡電流等を遮断し回路を保護する機器

 ※3 e-F@ctory:FA 技術と IT 技術を活用し、開発・生産・保守の全般にわたるトータルコストを削減する FA統合ソリューション

 ※4 2018 年 8 月 23 日現在(三菱電機調べ)

 ※5 D-SMiree:Diamond-Smart Medium voltage direct current distribution network system innovative(革新性)reliability(信頼性)economy(経済性)ecology(環境性)

<新工場の特長>

 ・「e-F@ctory」の導入による受注から組立・出荷までの生産情報の一元化により、生産性・品質の改善サイクルを高速化し、納期の短縮と高品質・高効率な生産を実現。

 ・敷地内に分散していた真空バルブ生産工場と遮断器組立工場を集約し、一部に自動組立試験装置を導入。部品製造から組立・出荷まで一貫した製造ラインの構築により生産性を向上

 ・三菱電機のスマート中低圧直流配電ネットワークシステム「D-SMiree(※5)」を三菱電機工場で初めて採用。

 他に、太陽光発電や LED 照明、空調機(放射空調方式)など最新の三菱電機製省エネ機器を導入し、消費エネルギーを削減するなど、地球環境に配慮。

 ニュースリリース