千代田化工、ドンギ・スノロLNG社向けに生産効率の向上のAI技術を提供

 千代田化工建設は8月6日、インドネシアのドンギ・スノロLNG社(本社:ジャカルタ、以下DSLNG社)と、DSLNG社が保有するLNGプラント向けに生産効率の向上を目的とした人工知能(AI)の本開発に着手することに合意したと発表した。両社はLNGプラントの生産性向上に資するAIの開発に向けて協議および実証実験を行った結果、AIによるLNG増産支援が可能と判断し、本開発に移行することにした。

 今回の合意は、DSLNG社の過去の運転データを学習したAIが、刻々と変化するプラント運転条件下で常に最適な運転パラメータを提示することによりオペレータを支援し、生産効率の改善とLNGの増産を実現するもの。

 千代田化工建設は今回の合意を業務提携先である㈱グリッド(*1)(本社:東京都)と協業して遂行する。千代田化工建設は高度なエンジニアリング技術を活かしたプロジェクトマネジメント、ビッグデータの収集・分析、LNG増産がプラント全体に与える影響分析およびAIが導き出す運転条件の精査等を担当し、グリッド社は最適解を導き出す極めて高度かつ最先端のAIの開発を担当する。

 今回の合意は、世界で初めてAI技術(ディープラーニング)を稼働中のLNGプラントに適用する案件であり、プラント設備の改造を伴うことなく、安全かつ短期間にLNG増産を実現できる革新的な技術という。

 千代田化工建設はDSLNG社と共に同技術をいち早く導入することにより、インドネシアの掲げるロードマップ「Making Indonesia 4.0」に貢献することが出来ると考えている。また、デジタル技術の提供を通じて、中期経営計画「未来エンジニアリングへの挑戦」に掲げる「技術・ビジネスモデルイノベーション(デジタル社会対応・新ビジネスモデルの開発)」の実現に向けて引き続き邁進していくとしている。

 *1 2016年12月20日発表「AI技術の活用・開発に関わる千代田化工とグリッドの業務提携について」を参照。

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