プライメタルズテクノロジーズ、イタリアのフェラルピ製鉄向けビレット連続鋳造機改造工事を受注

 プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologies、以下PT社、本社:ロンドン)は8月2日、イタリアのフェラルピグループの傘下企業であるフェラルピ製鉄(Feralpi Siderurgica S.p.A.)ロナート・デル・ガルダ製鉄所向けに6 ストランド(条)式ビレット連続鋳造機の改造工事を受注したと発表した。プロジェクトは、110 万トンから120 万トンへのビレット年産能力増強、150×150 ミリメートルへのビレット大断面化(将来的には160×160 ミリメートルに対応予定)とプラントの稼働率向上を目的としており、2019 年初めに稼働開始の予定。

 イタリア・ブレシア県にあるロナート・デル・ガルダ製鉄所では、年産能力110 万トンのビレット連鋳機で、建設業向けの中炭素鋼、炭素鋼および低合金鋼の鋼種を対象として断面140×140 ミリメートルのビレットを生産している。

 今回の改造プロジェクトでは、鋳片の摩擦を低減するモールドテーパと底部のコーナー部を開放した鋳型を特徴とする新型高速鋳型「ダイヤモールド(DiaMold)」を搭載する予定。さらにオンラインで鋳型の振動パラメータを柔軟に調整する油圧オシレータ「ダイナフレックス(DynaFlex)」*1の導入により、ストランドに接するビレットの表面品質が改善される。PT社はこれらのコンポーネントの基本・詳細設計および製作・納入を担当し、新設される二次冷却システムとダミーバーヘッドも納入する。

 フェラルピグループは、建設業向け鋼材を専門とするイタリアの主要鉄鋼メーカーで、イタリア国内で子会社4 社を運営するほか、欧州と北アフリカに生産拠点と営業拠点を保有している。フェラルピ製鉄はフェラルピグループ傘下で一番古い1968 年の設立で、イタリアにおける鉄筋棒鋼、ワイヤーロッド、電気溶接メッシュなどの補強鋼、および関連製品のリーディングサプライヤー。

*1 DynaFlex:鋳型を微妙に振動させることにより連続鋳造中に移動する鋳片と鋳型との間に生じる摩擦を軽減し、半製品であるビレット等の表面品質を向上させる発振機構。

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