ファナック、2019年3月期第1四半期売上は8.5%増の1,828億円

 ファナックが7月25日に発表した2019年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高は1,828 億3,500万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は544億9,300万円(同7.9%増)、経常利益は607億6,200万円(同9.0%増)、四半期純利益は447 億2,400万円(同9.5%増)となった。

 部門別の売上高は、FA 部門が608 億5,200万円(前年同期比24.4%増)、ロボット部門が585 億4,100万円(同7.3%増)、ロボマシン部門が419 億7,500万円(同5.7%減)、サービス部門は214 億6,700万円(同4.9%増)だった。

 ファナック2019年3月期第1四半期データ

<FA部門> CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、国内、中国を含むアジア、欧州が高水準で推移。特にインドで市場拡大が本格化してきた。レーザは、国内、海外ともに概ね低調に推移したが、引き続きファイバレーザ発振器の拡販に努めた。

<ロボット部門> 米州を中心に自動車産業向けは設備投資の谷間となったが、一般産業向けは堅調に推移した。地域的には、米州はやや弱含んだ動きとなったが、国内は横ばいに推移し、欧州および中国は好調だった。

<ロボマシン部門> ロボドリル(小型切削加工機)は、IT関係の一時的需要が活発だった前年の第1四半期と比べると売上は大きく落ち込んだが、それ以外の市場では、自動車部品加工向けを中心に全般に堅調だった。一方、ロボショット(電動射出成形機)、ロボカット(ワイヤカット放電加工機)は、引き続き高水準の売上を維持した。

 ファナックでは、「one FANUC」、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」および「サービス・ファースト」をスローガンに掲げ、信頼性の高い商品およびそのサービスの提供を一丸となって推進、顧客の効率的で先進的な生産体制の構築と維持に寄与できるよう努めた。

 またAI 技術の商品への適用を進めると同時に、IoT への対応として、昨年10 月から運用を開始した、様々な企業が参加できるオープンプラットフォームであるFIELD system(FANUC Intelligent Edge Link and Drive system)の機能拡張および普及に努めた。

■2019年3月期の連結業績予想

 前年度活発だったIT 関係の一時的な需要が現時点では見込めないことに加え、国家間の貿易摩擦問題の動向とその影響、為替の動向をはじめとする様々な不透明な要因から、総じて予断を許さない状況が続くものと想定。現時点における2019年3月期の連結業績予想は以下のとおり。

 売上高6,374億円(前期比12.3%減)、営業利益1,594億円(同30.6%減)、経常利益1,738億円、親会社株主に帰属する当期純利益1,452億円(同20.2%減)。

 ファナックの2019年3月期第1四半期決算短信

 決算説明資料