北興化学工業、約23億円投じて岡山工場内に新工場を建設、ファインケミカル事業の生産能力拡大

 北興化学工業(本社:東京都中央区)は7 月10 日、ファインケミカル事業の生産能力拡大のため、岡山工場内に新工場(合成第9工場)を建設することを決議したと発表した。

 北興化学工業は、3ヶ年経営計画『HOKKO Growing Plan2020(2018 年度~2020 年度)』において、ファインケミカル事業の「付加価値の高い製品の受託製造拡大」を長期戦略目標の一つとして掲げ、収益性と効率性の向上を図るための戦略的設備投資により、収益基盤の強化を目指している。

 新工場は、多様なニーズに対応できるように、ステンレスとグラスライニング(※1)の反応缶や精留塔等を適所に複数設置した受託製造を主とするプラントだが、液体自動充填設備や自動精留塔などによる自動化や、制御室からの遠隔操作により、省力で安全な生産を実現する。さらに品質データを中央のコンピュータで一元管理することで、安定した製品品質を確保する。

 今回の設備投資により、岡山工場ファインケミカル事業の生産能力は約14%向上する。北興化学工業では、中長期的かつ全社的な視点から、環境変化に適合した競争力のある生産体制の構築に向けた成長投資を今後も継続的に実施していくため、3ヵ年経営計画における投資計画を見直すことにした。その概要は2018 年度決算発表時に公表するとしている。

※1 グラスライニング:表面をガラスでコーティングすることで、酸性による耐腐食性と固形物の非付着性を向上させる。

<新工場(合成第9工場)の概要>

所在地:岡山県玉野市胸上402(岡山工場内)

敷地面積:約1,200 ㎡

主要新築建屋:鉄骨造り5 階建て、延床面積約2,027 ㎡(予定)

主要生産設備:反応缶8 基、精留塔など付帯設備/生産能力:430 t / 年

着工時期:2018年7 月/竣工時期:2019年11 月末(予定)

生産開始時期:2019年12 月末(予定)

設備投資額と資金調達:約23 億円(建物、設備)、自己資金

<岡山工場概要>

所在地:岡山県玉野市胸上402

敷地面積:約185,000㎡/工場開場:1953 年12 月1 日

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