プライメタルズテクノロジーズ、中国の河南亚新鋼鉄向けにArvedi ESPラインを受注

 プライメタルズテクノロジーズ(以下、PT社)は7月2日、中国の鉄鋼メーカーの河南亚新鋼鉄集団有限公司(河南亚新鋼鉄)からArvedi ESP(エンドレスストリップ生産)ラインを受注したと発表した。この連続鋳造圧延一貫生産設備は、福建省福鼎市で建設中の新設製鉄所に納入され、2020 年に稼働開始の予定。

 Arvedi ESP ラインの設計年産能力は160 万トンで、将来的には250 万トンまで拡大可能。製造可能な板厚は最小0.8 ミリで、河南亚新鋼鉄は高品質な極薄鋼板の生産により、新たな市場セグメントに参入可能となる。従来型の鋳造と圧延が分離したプロセスと比較すると、エネルギー消費と関連コストが最大45%低減されるが、同時にCO2 とNOx の排出量も大幅に削減されて環境影響も最小限になる。同ラインで用いる溶鋼は、今年初めにPT社が受注した2基の最新型電極式電気炉EAF Quantum で生産され、今回のプラントはEAF Quantum とArvedi ESP を組み合わせた、環境に優しい世界初のミニミル設備となる。

 プラントの長さは180 メートルで、従来の鋳造と圧延が分離した設備と比較して相当コンパクトながら、最大幅1,600 ミリメートル、最小厚0.8 ミリメートルの高品質な極薄熱延鋼板を年間250 万トン生産できる設計。対象鋼種としては炭素鋼板、低合金高張力(HSLA)鋼板、および二層鋼板の生産が予定されている。

 民間企業である河南亚新鋼鉄は、コンパクトな製鉄統合プラントを中国5 カ所の省、市で操業し、年間生産量は1,000 万トンを超えているが、このArvedi ESP プラントによって高品質な薄板製品が生産できるようになり、非常に有望な中国国内および輸出向けの高級製品市場に参入可能となる。

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