本田技研工業(Honda)の中国における二輪製品生産販売合弁会社である新大洲本田摩托有限公司(以下、新大洲ホンダ)は7月2日、新工場(以下、太倉工場)の建設完成を記念し、江蘇省太倉市において同日竣工式典を行ったと発表した。式典には太倉市政府関係者をはじめ、新大洲股份投資有限公司より趙序宏 董事長、Hondaより八郷隆弘 代表取締役社長、安部典明 二輪事業本部長、水野泰秀 中国本部長など約400名が参列した。
新大洲ホンダは、かねてより環境対応力や生産効率の向上、開発機能の強化を目指して工場の上海市から江蘇省太倉市への移転計画を進めてきた。太倉工場は、各工程の自動化にも積極的に取り組むなど、最新鋭の生産技術を取り入れ、開発機能やテストコースも備えた新工場として、2018年8月より稼働を開始する。また、Hondaのグリーンファクトリーコンセプトも随所に取り入れており、排水のリサイクル循環や蒸発処理により工場用水の外部排出をゼロとしたほか、LED照明の標準化、太倉市と共同でのソーラーパネルの設置など、環境対応への取り組みも強化している。なお、これにあわせて上海工場は6月末をもって生産を終了した。
中国の二輪市場は2018年に約700万台を見込んでおり、世界最大市場のひとつとなっている。新大洲ホンダの太倉工場は、これまでの上海工場(約50万台/年)と同規模の生産能力を備え、国内市場に加えて、全世界50を超える国や地域に完成車および部品を供給し、グローバル輸出拠点として最も重要な生産拠点のひとつになる。
<新大洲本田摩托有限公司 概要>
設立:2001年10月
本社所在地:中国 上海市
資本金:1億2,947万USドル
出資比率:新大洲股份投資有限公司 50%、本田技研工業株式会社 40%、本田技研工業(中国)投資有限公司 10%
代表者:大谷包(総経理)
従業員数:約3,700人
生産能力:太倉工場 約50万台/年、天津工場 約40万台/年