村田機械、ファイバーレーザ加工機の生産性を最大限に活かすレーザソーティングローダ「FG3015TL」を発売

 村田機械(本社:京都市伏見区)は6月25日、レーザソーティングローダ「FG3015TL」の販売を開始したと発表した。ファイバーレーザ加工機LSシリーズおよびファイバーレーザ複合加工機「LS3015HL」の高い生産性を最大限に活かすべく新開発されたもので、同社では、このワーク搬入出の自動化システムを含め、顧客の多様な加工ニーズに対応したファイバーレーザ加工のソリューションを提案していく。

 生産現場では、ファイバーレーザ加工機の導入によって生産量、対応できる部品の数、加工の品質は飛躍的に向上するが、加工された板金部品のジョイントバラシ、仕分け、次工程への搬送など付加価値の少ない工数も増加する。また、製品の取り外し時の裏キズによる品質低下もかねてから課題になっていた。

 従来、加工で使う剣山パレット(加工パレット)の上で作業者が行っていたバラシ作業だが、自動で製品搬出を行おうとすると、剣山の上では製品が傾いてしまうこともあり安定して搬出を行うことは困難。また従来の様にローダで先に製品を搬出した場合、切断幅が細いファイバーレーザで加工した製品は母材に引っ掛かりやすい点などが技術的にクリアする課題だった。

 ファイバーレーザ加工機専用のソーティングローダとして開発された「FG3015TL」は、これらの技術的課題に対して、板取りされた製品を下方から全面吸着した状態にしておき、その後スケルトンを最初に取り外すことで解決した。スケルトンに振動を加えながら持ち上げることでワークの引っ掛かりを抑えたスムーズな取り外しを可能にし、剣山パレット(加工パレット)にフォークユニットを挿入することで製品を常に水平に安定させ確実なピックアップを実現した。

 ピッキングした製品は製品パレット上にネスティングされた状態で集積され、仕分け時の製品裏キズも解消することができる。また、手押し台車を増設するオプションを採用すれば次工程への搬送を容易にし、特急品対応も可能になる。バラシ・仕分け・搬出の単純作業を自動化することにより、ファイバーレーザ加工機が持つ高い生産性や多品種に対応できるフレキシブル性を最大限に発揮することが可能になる。

<主な仕様>

板厚 0.5mm ~ 6.35mm

搬送可能サイズ(Y x X) 914 mm x 914 mm ~ 1525 mm x 3050 mm

搬出可能製品サイズ(Y x X) 100 mm x 250 mm ~ 1525 mm x 3050 mm

ストッカ棚数 8段 または 10段(オプション)

ストッカ設置高さ 8段:4340mm,10段(オプション):4950mm

素材・製品パレット最大積載重量 2トン

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