■既存の水路に置くだけのNTNマイクロ水車が売電可能に
NTNは6月25日、既存の水路に置くだけで発電し、発電した電力を売電することを可能にする「系統連系用NTNマイクロ水車」を開発したと発表した。これにより小型の水力発電装置では従来、バッテリに充電する目的が主な用途だったが、新たな活用が可能になった。
「系統連系用NTNマイクロ水車」は、発電機で発電した交流電力をコントローラで直流電力に変換、その後パワーコンディショナによって交流電力に変換し、系統に送電することで売電する。
NTNマイクロ水車は発電電力0.4kW、1kW、2kW用があり、これら小型の水力発電装置で系統連系システムを装備したものは市場になかった。「系統連系用NTNマイクロ水車」は発電電力を最大化する最大電力点追随制御(Maximum Power Point Tracking、以下、MPPT)を標準装備している。MPPTの標準搭載は発電電力2kW以下の小水力発電装置では業界初という。
また、一時的に水車翼を水流から引き上げることが可能な機構「イージーリフタ」にも順次対応する。台風などの増水時は水路に流れる流木やゴミ等の増加が予想され、また、定期的な保守の際にクレーンなどの大掛かりな設備がなくても本機構により引き上げることが可能なため、より安全な稼働と保守費用の低減が見込まれる。
NTNは、2016年7月より風と太陽光で発電する「NTNハイブリッド街路灯」の販売を開始し、多数を設置されている。NTNは、今年3月に創業100周年を迎え、次の100年の持続的な成長を目指し、今後もこうした自然エネルギーを活用した商品の開発と販売を通じて、地域でエネルギーを創出し地域で消費する地産地消型エネルギーの提案を進め、低炭素化社会の実現に貢献していくとしている。
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