住友理工は6月8日、自動車用防振ゴムの研究開発・販売子会社、SumiRiko AVS Germany GmbH(略称:SRK-GER、ドイツ・ヘッセン州)で、新設する研究開発棟「SRK-GER R&Dセンター」の起工式を行ったと発表した。
同センターの新設は、世界的な技術革新に寄与し、欧州自動車メーカーを中心とする新たなニーズに応えるため、住友理工グループがグローバル・システムサプライヤーとして飛躍するロードマップの重要な通過点と考えている。またセンターでは従来の研究開発に加えて、今後はさらに電動車における内装品の快適性能を高めるシステム開発などにも取り組み、新商品の創出につなげる。
5月下旬に開いた起工式には、SRK-GER関係者らが臨み、同社取締役常務執行役員(防振事業本部長)の松岡勉氏が「我々はこの地を、住友理工グループの欧州における自動車用防振ゴムのR&D(研究開発)拠点として、さらに発展させていきたい」とあいさつ。執行役員棚橋洋昭(SRK-GER CTO)氏や常務執行役員オラフ・ハーン(SRK-GER CEO)氏が続き、その意義を強調した。
自動車産業における「100 年に一度の大変革期」と言われる今、電気自動車(EV)や自動運転などの技術革新・新製品の開発は日々加速している。住友理工グループは、自動車用防振ゴムのマーケットリーダーとして欧州自動車メーカーの動きやニーズを的確にとらえ、次世代自動車向けの新商品開発を推し進めるためにも、この新センターの設立を大きな契機として、欧州市場でのさらなる躍進を図っていく。
<新研究開発棟の概要>
名称:SRK-GER R&Dセンター
所在地:Karl Winnacker Straße 22a, 36396 Steinau an der Straße, Germany(SRK-GER敷地内)
延床面積:約4700㎡(開発部門オフィスおよび試作・初品・試験棟の計2棟)
投資額:約10百万ユーロ
竣工時期:2019年9月(予定)
<SRK-GERの概要>
名称:SumiRiko AVS Germany GmbH
所在地:Karl-Winnacker-Straße 22a,36396 Steinau an der Straße, Germany
事業内容 :自動車用防振ゴムの研究開発・販売
資本金 :5.25百万ユーロ(出資比率:住友理工株式会社 100%)
設立 :1999年11月
従業員数 :約260人(2018年度)
■住友理工について
住友理工は1929年に創業し、名古屋市中村区に本社を置くモノづくり企業。2014年に東海ゴム工業から社名を変更した。自動車(モビリティ)分野では、振動を制御する世界 トップシェアの防振ゴムのほか、ゴム・樹脂ホースや、ウレタン製の制遮音品・内装品を製造。自動車部品の開発で培った技術を生かし、インフラ・住環境、エレクトロニクス、ヘルス ケアの各分野でも事業を展開している。23ヶ国106拠点に広がるグローバルネットワークを活用して、世界中の人々の安全・快適・環境に貢献する“Global Excellent Manufacturing Company”を目指している。