ヤマキ、米国初の削りぶし・粉末の生産・販売法人設立、米国事業の拡大を加速

 ヤマキ(本社:愛媛県伊予市)は6月11日、米国における高品質な削りぶし・粉末の生産・販売を目的に、100%子会社「YAMAKI USA, Inc.」を設立したと発表した。YAMAKI USAは、味の素グループ・ニューシーズンフーズ社(NSF社)の生産拠点を活用することにより、米国初の削りぶし・粉末の生産・販売法人になる。法人は2018年3月に設立しており、同年9月の稼働を目指している。

※NSF社は、味の素グループ・クノール食品(味の素(株)の100%子会社)が保有。所在地は、Oregon(オレゴン)州Portland(ポートランド)近郊のForest Grove(フォレストグローブ)。

 米国では現在、健康意識の高まりにより、日本食普及が著しく、2015年度には日本食レストランが2万5千軒に及んでいる。また、「ラーメン」「うどん」といった麺メニューの市場が拡大しており、「だし」の提供価値が高まると同時に、ニーズも多様化している。従来、日本からの輸出で供給対応してきたが、米国における事業拡大を加速するため、現地生産を開始することにした。米国内の外食・加工メーカー向けに、高品質の削り節・粉末を届け、さらなる市場規模の拡大に努めていく。

 YAMAKI USAは、NSF社の一角に削りぶし・粉末の生産ラインを建設中で、2018年9月の稼働を目指している。今回の生産・販売法人では、日本よりも小ロットで生産可能なラインを導入予定であり、ニーズの多様化に合わせて、配合を細かく設定した商品の開発が可能となる。さらに、現地製造・現地販売のためリードタイムを短縮することができ、届ける商品の鮮度向上も期待できる。販売に関しても、現地に拠点を設けることでニーズを的確に把握して営業効率のアップができると考えており、2022年には売上規模4.1百万ドル(約4.5億円)を目指している。 

 ヤマキは、2017~2019中期経営計画において、『日本が世界に誇る「鰹節・だし文化」を世界の国々に広げたい。「鰹節・だし」の美味しさと健康を世界中の人に届けたい。』という思いで事業に取り組んでいる。ヤマキの強みである、天然由来の原料や、削り・粉末・液体の事業展開、原料調達力を活かして、現地生産・現地販売を進め、「鰹節・だし文化」を世界の国々に広げていくとしている。

<米国法人YAMAKI USAの概要>

社名:YAMAKI USA, Inc. 

所在地: 2329 Yew Street, Suite A1, Forest Grove, Oregon 97116 U.S.A. 

資本金:0.9百万ドル(約1億円)  

売上目標:2022年 4.1百万ドル(約4.5億円) 

出資構成:ヤマキ株式会社100% 

設立:2018年3月 

事業内容:かつお節、だしを中心とした食品の製造・販売 

代表者: 取締役会長  村上 哲也(非常勤) 

取締役社長  三浦 二郎(常勤)   

<新工場の概要>

生産品目:削りぶし(50%)、だしパック(35%)、粉末(15%) 

主な設備:切削機、粉砕機他 

生産開始:2018年9月以降 

延床面積:1,120㎡

生産能力:削りぶし類 400~500袋/日 (454g換算)、100,000袋/年 

<ヤマキ(株)の概要>

社名:ヤマキ株式会社 

本社所在地: 愛媛県伊予市米湊1698-6 

資本金:1億円 

設立:大正6年(1917年)4月 

代表者:代表取締役社長  城戸 善浩 

事業内容:削りぶし、風味調味料、液体調味料製品の製造・販売 

売上高:442億円(2017年3月期) 

社員数:712名(2017年4月現在) 

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