オムロン、約10億円投じて制御機器生産の中国・上海に第2工場を増設、旺盛な自動化投資需要に対応

 オムロンは6月8日、中国の製造現場における旺盛な自動化需要を捉え、制御機器の生産を担う「オムロン上海有限公司」(中国上海市)において、第1工場に続き第2工場(以下、OMS第2工場)を増設すると発表した。

 中国では、製造現場の人件費高騰や人手不足が深刻化する中、製造現場の自動化が急速に進んでいる。また、中国政府が主導する「中国製造2025」の下、製造現場のスマート化に向けた自動化や省人化投資として、制御機器や産業用ロボットの需要が拡大し続けている。これらの需要を捉え、オムロンは、OMS第2工場を増設し、2020年度時点で中国において2017年度比2倍の生産能力を確保し、中国を中心にグローバルに需要の高まり続ける光電センサーや近接センサーなどのファクトリーオートメーション用制御機器を増産する体制を構築する。また、第1工場内には、産業用ロボットの生産ラインを新設し、拡大する中国の産業ロボット市場に対応する生産体制を整える。

 「中国製造2025」の節目となる2025年までを見据え、ロボットや制御機器の供給を担保できる最適な生産能力を確保すると共に、自らも人件費高騰などの影響を吸収する高い柔軟性と生産性を持つ、生産ラインを構築する。

 オムロンはOMS第2工場をオムロンが目指すモノづくり現場を革新するコンセプト“i-Automation!”のモデル工場と位置付け、中国に生産工場を有する製造業各社に課題解決策を提示することで、「中国製造2025」の実現に貢献し、中国市場における事業のさらなる拡大を目指す。

<オムロン上海有限公司第2工場 概要>

投資総額:10億円(建物改修 4億円 設備投資 6億円)

工場規模:延床面積 9,102㎡(*第1工場 14,612㎡)

生産能力:月産170万台(2020年度時点のセンサー本体の生産数)

生産品目:主力センシング機器(各種光電、近接センサー等)

稼働開始時期:2018年7月

■”i-Automation!”について

 オムロンは、これまでFAのリーディングカンパニーとして画像処理センサーなどの入力機器から、各種コントローラー、サーボモーターなどの出力機器をはじめ安全対策機器、産業用ロボットまで幅広い機器を有し、これらをソフトウェアで組み合わせた独自のオートメーション技術を世界中の製造現場に提供してきた。現在は、こうした技術と機器群をベースに、3つの”i”、「integrated(制御進化)」、「intelligent(知能化)」、「interactive(人と機械の新しい協調)」からなる戦略コンセプト”i-Automation!”を掲げ、製造業のモノづくり現場の革新に取り組んでいる。

■オムロン株式会社について

 オムロンは、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡る事業を展開している。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約36,000名の社員を擁し、117か国で商品・サービスを提供している。制御機器事業では、モノづくりを革新するオートメーション技術や製品群、顧客サポートの提供を通じ、豊かな社会づくりに貢献している。

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