日鉄住金パイプライン&エンジニアリング、東邦ガスの「(仮称)新セントレア水素ステーション」建設工事を受注

 日鉄住金パイプライン&エンジニアリング(本社:東京都品川区)は6月7日、東邦ガスが計画する「(仮称)新セントレア水素ステーション」の建設工事を受注したと発表した。

 日鉄住金パイプライン&エンジニアリングは、ガス・電力などのエネルギー会社向けのLNG設備など液化ガスプラント・ステーションEPCで培った技術に、水素ステーションの技術提携先(※1)である米国エアープロダクツ社(米国ペンシルバニア州アレンタウン、以下、エアプロ社)の水素供給技術 Smart Fuel(R)を加えて、国内初のオンサイト型差圧充填式 燃料電池バス(以下、FCバス)対応水素ステーション設備を設計、建設する。

 今回、日鉄住金パイプライン&エンジニアリングは、米国の水素ステーションで一般的に採用されている安価な米国FIBA Technologies社(米国マサチューセッツ州リトルトン)製“TYPE2 複合蓄圧器”(※2)を採用することにより、従来の技術により建設したFCバス対応水素ステーションに比較して大幅なコストダウンを図り、水素ステーションの建設費とライフ・サイクル・コストの低減を実現する。

※1:日鉄住金パイプライン&エンジニアリングとエアプロ社は、2017年9月に日本における水素ステーション建設事業において包括的独占技術提携契約を締結している。

※2:日鉄住金パイプライン&エンジニアリングは、2018年4月に共同事業として参画している環境省実証事業設備「しかおい水素ファーム(R)」の水素ステーションにFIBA製“TYPE2 複合蓄圧器”を日本で初めて導入した。(2018年6月:日鉄住金パイプライン&エンジニアリングニュースリリース)

<(仮称)新セントレア水素ステーションの概要>

竣工日:2019年2月(予定)

所在地:愛知県常滑市セントレア3丁目8番19

施主:東邦ガス株式会社

供給方式:オンサイト方式(都市ガスから水素を製造)

水素供給設備:水素製造装置、圧縮機、蓄圧器、冷凍機、充填機など

供給能力:300Nm3/h(ピーク時 500Nm3/h)(※3)

充填圧力:82MPa(メガパスカル)(※4)

充填時間:燃料電池自動車(FCV)において約3分間(※5)

その他:FCバスへの供給が可能

※3:FCV1台に充填できる水素量が最大50Nm3の場合、1時間当たり5~6台に充填可能な能力。

※4:公称値は70MPa。FCV燃料タンクの初期圧や外気温等の諸条件によって変更し、最大82MPa。高圧水素鋼管には新日鐵住金(株)高圧水素用ステンレス鋼(HRX19(R))を採用している。

※5:国際標準規格に基づく70MPa(満充填)までの充填時間。

 ニュースリリース