JXTGエネルギーと三洋化成工業、米国のENB製造装置の生産能力を増強

 JXTGエネルギー三洋化成工業は5月30日、米国のENB※1 製造装置の生産能力を40千トン/年から46千トン/年に15%増強することを決定したと発表した。

 ENBは、自動車の窓枠やラジエターホースなどに使用される合成ゴム(EPDM※2)の製造に欠かせない成分で、世界的な自動車生産の増加に伴い、ENBの需要も堅に拡大している。JXTGエネルギーと三洋化成工業は、現在日本に1系列、米国に2系列の製造拠点を有する世界最大のENBメーカー(※JXTGエネルギー調べ)であり、北米・欧州・アジアのタンクターミナルから成る供給ネットワークを通じて、事業展開してきる。

 2007年に日米3系列の生産体制を構築後、ENBの需要拡大に合わせ、既存装置の生産能力増強を進めてきた。2015年には日本の製造装置の生産能力を2千トン/年増強し、今回さらに米国の製造装置の生産能力を2020年までに6千トン/年増強することを決定した。

 これら一連の増強により、2020年の生産能力は、日米合計で68千トン/年となる予定。また、2020年以降拡大が見込まれるENB需要に対応すべく、さらなる能力増強の検討を進めている。JXTGエネルギーと三洋化成工業は、生産体制の拡充を図ることにより、ENBの安定供給の継続に努めるとともに、ENB事業の更なる競争力強化を推進していく。

※1 エチリデン・ノルボルネン。EPDMの製造に欠かせない成分。

※2 エチレン・プロピレン・ジエン・メチレンリンケージ。耐熱性、耐候性に優れた合成ゴムとして、自動車用、工業用、建築用などに広く使用されており、自動車用が約80%程度を占める。エチレン、プロピレンにENBなどの第3成分を添加して合成する。

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