ヤマザキマザック(本社:愛知県大口町)は5月30日、創業100周年にあたる2019年に岐阜県美濃加茂市に「ヤマザキマザック工作機械博物館(仮称)」を開設すると発表した。
工作機械はさまざまな製品を生み出す“マザーマシン”と呼ばれ、自動車、航空機、建設機械、医療機器など、私たちの身の回りの物は工作機械がなければつくることができない。しかし残念ながら、一般の方々には工作機械を直接見る機会はほとんどなく、認知度が低いのが実情。このような中、マザックは工作機械のリーディングカンパニーとして、工作機械をより多くの人に知ってもらい、ものづくりを今後さらに発展させていくため、創業100周年を機に「ヤマザキマザック工作機械博物館(仮称)」を開設する。
「ヤマザキマザック工作機械博物館(仮称)」では、歴史的な工作機械の動態展示をはじめ、蒸気機関車や自動車、航空機など代表的な工業製品も合わせて展示し、マザーマシンとしての工作機械の役割やマザックの歴史をわかりやすく紹介。また、一般の来館者が、実際にみて・さわって・楽しみながら「ものづくり」や工作機械の歴史を学ぶことができる体験教育型の博物館として、次世代を担う子どもたちの教育の場を提供するとともに、産業観光を通じた地域振興や社会に貢献する博物館を目指している。
さらに、博物館にはIoTを活用した現代の工作機械で構成された自動加工ラインも併設し、実際の製品に使われる部品の生産を行う。これまでの工作機械の歴史とともに、現代の自動加工ラインを見学してもらうことで、工作機械の進化と先進性を来館者に実感してもらう。
博物館は現在レーザー加工機を生産している現・ヤマザキマザックオプト二クス地下工場を改装し開設される。地表から約11メートルの深さに開設される地下博物館となり、年間を通じて温度変化が少ない地熱を空調に活用することで、地上と比べて光熱費が6割減となる環境にやさしい、省エネ博物館となる。
また、美濃加茂市行政は以前より地域振興に力を入れており、その一環として同博物館開設予定地に隣接し、同市が管理する中では最大の総合公園である前平公園(美濃加茂市前平町3丁目1番)の再整備計画も検討されている。ヤマザキマザックは工作機械博物館を同地に開設することで、公園全体の価値の向上と産業観光を通じた地域振興に貢献していく。
「ヤマザキマザック工作機械博物館(仮称)」は、2019年秋の開館を予定している。