JFEエンジニアリング、初の海外研究拠点、シンガポール・クリーンテックワンにイノベーションセンターを開設

■南洋理工大学と次世代廃棄物処理技術を共同研究

 JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は5月24日、次世代の廃棄物処理技術の研究を目的とし、シンガポール・クリーンテックワン(※1)にイノベーションセンターを開設したと発表した。海外での研究拠点の設立は同社としては初めて。

 JFEエンジニアリングは、このイノベーションセンターにおいてシンガポール南洋理工大学(以下、NTU)とともに締結している共同研究契約に基づき、同国で建設中のシャフト式ガス化溶融炉を活用して研究開発を実施する。

 主な研究開発の内容は、バイオマス燃料を用いた灰溶融技術の実用、一般廃棄物と他焼却場で発生した灰の同時処理および再資源化、再生資源であるスラグの品質調整と用途開発。

 シャフト式ガス化溶融炉は、ごみを高温でガス化・溶融することにより、灰を排出することなくスラグやメタル等の再生資源に転換できる特長を有している。国土の狭いシンガポールでは、政府が最終処分量の減容化を積極的に推進されており、ガス化溶融炉は、これまで埋め立て処分されていた灰を再資源化できる次世代の廃棄物処理技術として大きく注目されている。

 これらの研究開発を通して、JFEエンジニアリングはシンガポールでの廃棄物処理の高度化と循環型社会の形成に貢献をしていく。

 ※1 シンガポール・クリーンテックワンは、共同研究パートナーであるNTUが拠点を置く、環境関連の先導研究組織が多数入居するビルの名称。

<研究所概要>

設立日:2018年4月23日

所在地:シンガポール国クリーンテックパーク内クリーンテックワン

面積:146㎡

 ニュースリリース