プライメタルズテクノロジーズ(以下PT社)は、トルコの鉄鋼メーカーであるカルデミール社(Karabük Demir Celik Sanayi ve Ticaret A.S)から、第1 及び第2 焼結プラント用として新規納入の排ガス浄化システムMeros2基と、既納の第3 焼結プラント用Meros のアップグレード1基を受注したと発表した。
Meros1 基当たりの焼結排ガス処理能力は40 万m³/h で、90%超のSOx 除去と大幅な粉塵低減を実現する。新設されるMeros2基は脱硫剤として重炭酸ナトリウムを使用する一方で、第3 焼結プラントに設置された既設のMeros1基は従来の消石灰の代わりに重炭酸ナトリウムを将来的に使用できるようアップグレードされる。これらのMeros システムは、2018 年末までに稼働を開始する予定で、カルデミール社のあるカラビュック谷の大気環境が大きく改善される。
カルデミール社は、トルコ北部のサフランボル市近郊にある狭谷地帯のカラビュックにあって銑鋼一貫製鉄所を操業しており、3 基の焼結プラントを稼働させている。2013 年には、PT社が第3 焼結プラント用として新設のMeros システム1基を受注した。しかし、トルコ当局による焼結プラントの環境規制強化が予定されているため、この既存のMeros は、従来の消石灰ではなく重炭酸ナトリウムによる脱硫剤を使用する方式に変更される予定。第1 焼結プラントと第2 焼結プラントに新設されるMeros も、重炭酸ナトリウムによる脱硫となる。カルデミール社向けMerosは、オーストリアのフェストアルピーネ社(voestalpine Stahl)とJFE スチール向けに続き、重炭酸ナトリウムによる脱硫の3 例目の導入となる。