牧野フライス製作所、17年度売上は18%増の1,815億円、18年度見通しは微増の1,825億円

 ㈱牧野フライス製作所が4月26日に発表した2018年3月期(2017年度)連結業績によると、売上高は1,815億4,700万円(前年同期比18.2%増)、営業利益150億2,300万円(同55.5%増)、経常利益157億5,200万円(同57.5%増)、純利益116億9,400万円(同53.9%増)となった。

 牧野フライス2017年度データ

 受注は1,979億6,500万円(前年同期比29.3%増)となった。アジアとアメリカを中心に、全体的に受注が増加したことと、円安の効果があったことによるもの。

<セグメントⅠ> (牧野フライス製作所「個別」および国内連結子会社)

 牧野フライス製作所の国内受注は、半導体製造装置やロボットを中心とした一般機械の部品加工向けが好調に推移し、前年度を上回った。

<セグメントⅡ> ( MAKINO ASIA PTE LTD )

 中国向けを中心に前年度を大きく上回った。スマートフォンの金型向けが好調に推移したことに加え、半導体製造装置を中心とした一般機械や、自動車の部品加工向け受注が増加した。インドは自動車関連の受注を中心に前年度を上回った。

<セグメントⅢ> ( MAKINO INC.)

 前年度を大きく上回った。航空機向けでは、前年度からずれ込んだ案件を含め、受注が増加した。自動車を中心とした部品加工向けでは、中小型の案件を中心に受注が継続した。

<セグメントⅣ> ( MAKINO Europe GmbH )

 一般機械向けを中心とした部品加工向け受注が好調に推移したことで、航空機関連からのまとまった受注のあった前年度を上回った。

■2019年3月期の見通し

 受注は、円高の影響により円換算した受注額は減少するものの、為替の影響を除いた実質では17年度並みとなる見通し。上期の受注は好調を維持する見通しで、下期は不透明な要因があるが、現状の引き合い状況より、受注が継続するとみている。

<セグメントⅠ> (牧野フライス製作所「個別」および国内連結子会社)

 牧野フライス製作所の国内受注は、17年度を上回る見通し。半導体製造装置やロボットをはじめとした部品加工向けの受注は継続すると想定。金型向けには、生産効率を上げる新製品・機能を提案していく。顧客支援サービスを拡充して顧客の生産効率を改善することで、安定的な収益の確保に努める。

<セグメントⅡ> ( MAKINO ASIA PTE LTD)

 17年度を上回る見通し。中国では、スマートフォンの金型向け受注は継続すると想定。自動車の部品加工向けは、電気自動車関連などの設備投資需要の変化に柔軟に対応し、受注増に努める。インドでは、自動車関連、二輪車関連向けの受注を中心に継続する見通し。

<セグメントⅢ> ( MAKINO INC.)

 17年度を下回る見通し。航空機向けについて、2017年度に受注が集中したことの反動減があるとみている。自動車の部品加工向けについては、法人税減税による景気への後押しや、展示会での営業活動により、受注が継続する見通し。

 <セグメントⅣ> ( MAKINO Europe GmbH )

 17年度を上回る見通し。部品加工向けの受注が継続することに加え、航空機向けの受注が増加するとみている。

 2019年3月期の連結業績は、売上高1,825億円(前期比0.5%増)、営業利益151億円(同0.5%増)、経常利益158億円(同0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益128億円(同9.5%増)を予想している。

 牧野フライス製作所の2018年3月期決算短信

 決算説明資料