㈱SCREENホールディングスは5月8日、ディスプレー製造装置および成膜装置の生産能力増強を図るため、約20億円を投じて彦根事業所内に新工場を建設すると発表した。
近年、ディスプレー業界では、中国を中心に大型液晶テレビ、スマートフォンなどの販売が好調に推移している。また、高画質なフレキシブルディスプレーは、高性能化、薄型化が要求されるウエアラブル端末や電子ペーパー、車載用ディスプレーなどへの活用に期待が寄せられている。さらに、電気自動車を中心とするエコカー市場は一層伸展すると見込まれており、リチウムイオン電池をはじめとする2次電池の需要は、今後も拡大することが期待されている。
これらの市場環境の動向を受けて同社は、中長期的な事業の継続と成長を目指し、生産体制の増強を図ることを決定。総工費約20億円の投資となる新工場は、大型化の進むディスプレー製造装置に対応できるほか、より微細化が求められる有機ELディスプレーをはじめとするフレキシブルディスプレー製造装置の生産に対応できる清浄度を実現する。
また、2次電池用塗工装置や、グループ会社の「㈱SCREENラミナテック」が手掛けるディスプレー後工程装置の製造にも対応。今年3月に設立した中国・常熟の合弁会社「SCREEN FT Changshu Co., Ltd.」と併せ、グループとしての生産能力を拡大するとともに、組み立て費や物流費用を含む諸費用を削減することで、収益改善を目指す。
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