出光興産は4月12日、中国における有機EL材料のさらなる需要拡大に備え、供給体制と技術支援を強化するため、中国四川省成都高新技術産業開発区政府と基本合意し、2018年度第1四半期(2019年1~3月)に有機EL材料事業に関する現地法人を設立することになったと発表した。今後、会社設立手続きを経て、2019年度中に有機EL材料製造工場を完工し、商業生産開始を目指していく。
近年、スマートフォンや大型テレビ等、多くの製品に有機ELディスプレイの採用が進んでいる。中国においては、政府が推進するディスプレイ産業の振興政策を背景として、大手ディスプレイメーカー各社を中心に有機ELディスプレイ製造設備への投資が加速しており、今後、有機ELディスプレイ生産国として著しく成長する見込み。
出光興産は、2017年、上海市に出光電子材料(上海)有限公司を設立し、有機EL材料事業におけるカスタマーサポートやマーケティング活動を行ってきた。今後は、中国顧客への技術支援をさらに強化するため評価体制を構築するとともに、顧客に安定供給の責任を果たすべく、供給体制の早期整備が必要となってくる。今回、新たな現地法人を成都市に設立することについて、四川省成都高新技術産業開発区政府と基本合意したもの。(出光興産の海外拠点)
出光興産は静岡県御前崎市と韓国京幾道パジュ市に有機EL材料製造工場を有しており、今回の拠点は出光興産第三の製造拠点になる。出光興産では、今後も顧客ニーズに対応すべく、国内外において安定的な供給体制の構築を図っていくとしている。
<会社概要>
名称:出光電子材料(中国)有限公司
所在地:四川省成都高新技術産業開発区
会社設立年月日:2018年度第1四半期
資本金:8,000万人民元(RMB)※約13億円
出資比率:出光興産100%