東洋紡は4月2日、長瀬産業との合弁により、高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス」の生産・販売会社「ゼノマックスジャパン」を敦賀事業所内に設立し、新工場を建設すると発表した。延床面積は約4,300㎡の鉄骨造2階建(一部5階建)。2018年10月の操業開始を予定している。投資額は約30億円。
「ゼノマックス」はポリマーフィルムとして世界最高レベルの寸法安定性を持つ高耐熱性ポリイミドフィルム。これまで、コーポレート研究所(滋賀県大津市)内のパイロット生産設備で製造し、電子ペーパーディスプレー向けTFT基板材として採用されてきた。
今回、電子ペーパーディスプレー向けTFT基板材の需要増に対応するとともに、「薄い」「軽い」「割れない」「曲がる」といったフィルムの特性を生かし、フレキシブルな有機ELディスプレーや各種センサー、マイクロLEDといった次世代ディスプレー用途での展開を図る。
また、従来の38ミクロンタイプに加え、5ミクロンタイプの薄膜グレードを新たにラインアップ。薄膜化が有利とされる有機ELディスプレーや薄膜センサー用途の事業拡大に注力し、早期に100億円規模の事業構築を目指す。
<ゼノマックスジャパン株式会社の概要>
所在地:福井県敦賀市東洋町10-24 (東洋紡株式会社 敦賀事業所内)
代表者:中村 英弘
資本金:34億円(資本準備金を含む)/出資比率:東洋紡:66.6%、長瀬産業:33.4%
従業員数:約40名/設立:2018年4月2日
事業内容:高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」の生産、販売
<新工場概要>
延床面積:約4,300㎡/構造/階数:鉄骨 / 2階建(一部5階建)
操業開始:2018年10月(予定)/投資額:約30億円