三菱重工、2018年度の入社式、宮永社長が新入社員に励ましのことば

 三菱重工業は4月2日、東京・港区の品川インターシティホールにおいて2018年度の入社式を行ったと発表した。同日から三菱重工の一員となり社会人生活のスタートを切った新入社員に対し、宮永俊一社長が、ものづくり企業のトップとして、また社会人の一先輩として、激励のことばを贈ったもので、社長は社員としての心構えを示すとともに、若い社会人たちの今後の活躍に強い期待を表明した。

■宮永社長の挨拶要旨

【三菱重工業とは】

○三菱の発祥は明治3年(1870年)、創業者の岩崎彌太郎が九十九(つくも)商会を興したことに遡り、明治17年(1884年)の長崎造船所開業から当社の本格的な事業が始まりました。以来134年、世界約270社で構成されるグローバル企業として失敗を恐れぬ勇気と知恵で高度な挑戦を続け、「日本初」「世界初」の製品も数多く開発・製造し社会に貢献しています。グループの総力を挙げて開発を進める国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)も、大変な苦労しながらようやく目途がついてきました。当社グループだけでなく日本の航空機産業の長年の夢であり、志高く堅実に進めていきます。皆さんも新しいことに挑戦してください。

【従来の枠組みに囚われない戦略と施策を推進し、キャッシュフロー重視に転換】

○グローバル展開を加速し、「5兆円超の事業規模」の実現に向け、従来の枠組みに囚われない戦略と施策を推進しており、グループの総合力を活かして時代に合った付加価値の高いソリューション提供できる体制として「パワー」「インダストリー&社会基盤」「航空・防衛・宇宙」の3ドメインに再編し、選択と集中を進めています。加えて、リスクへの備えと新規事業への大きな投資に向けた「守りと攻め」のため、収益性の改善やキャッシュフロー重視の経営へと転換をはかっています。今年度は、新たにスタートする3ヵ年事業計画の初年度であり、一連の構造改革で構築した「攻める組織・体制」の下、持続的成長に向けた飛躍のステージに上がるための取り組みが始まります。共に力を合わせグループ一丸となって力強い一歩を踏み出していきましょう。

【当社の価値観-タグラインと社員として目指すべき姿(社是)】

○昨年、世界中の三菱重工グループで働く人々に向けて”MOVE THE WORLD FORWARD”というグループのタグライン、共通の合言葉を制定しました。これらの言葉には一人ひとりが「世界のお客様や地域社会とともに、持続可能な社会の発展に向けて、世界を前に進めていく」という”志”が込められています。

○「顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する」

 お客様のニーズに応え、社会の進歩に貢献していくことが全員の誇りで生きがいです。

○「誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする」

 業務の透明性を高め、法令遵守を徹底して、社会的責任を積極的に果たしていきます。

○「世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める」

 持続的な成長のためには、世界の自然科学や社会科学の発展、技術の進化に常に目を開き、世界のさまざまな考え方や新しい技術も取り入れながら常に高いレベルを目指していくことが必要です。

 また、4年前の創立130年を機に「女性の活躍と更なる多様性・ダイバーシティの尊重」を掲げ、グループで働く全ての人々が性別や国籍などに関係なく平等で多様性をもって働けることを目指しています。

【業務に携わるに当たっての心構え】

○世界から認められ、尊敬される「企業人」、「社会人」となること

 高い人格と人々への優しさを基本に、仕事に責任感と情熱を持ち、お客様や仲間のために心を尽くして働く中でこれは養われていくものです。また、国際語である英語を使えるように努力してください。

○自分なりの得意領域「プロフェッショナルな能力」を持つ

 仕事をよく理解し、確実・丁寧に遂行することがよい訓練となり、仕事の深さと広さ、複雑さが増しても経験を積み重ねることができます。そして「専門知識の習得」だけでなく「人々と協調する力」を高め、信頼・尊敬されるプロフェッショナルになってください。

○心と体の健康に気をつけて

 生活の基盤である心と体の健康に気をつけ、心身のバランスがとれた会社生活を心がけてください。

 以上

 ニュースリリース