プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies、PT社)は3月29日、ゲルダウ社(Gerdau)が保有する米国ジョージア州カーターズヴィルの製鋼工場向け連続鋳造機改修工事を完工、操業が開始されたと発表した。同プロジェクトにより、鋳造可能なビームブランクの形状が追加され、同社は土木および建設業界向け大型最終製品の圧延生産が可能になった。PT社は、今回のプロジェクトを2016 年後半に受注していた。
改修された 4 ストランド(条)式連続鋳造機は、PT社が1998 年から1999 年にかけて納入したもので、湾曲半径は8 メートル、凝固完了長さは23 メートル、鋳造能力は年産69 万2 千トン。これまでは、低炭素鋼から中炭素鋼のビレット(方形)2 種、ブルーム(長方形)2 種、ビームブランク*1(H 形)1種を生産していたが、今回の改修により、さらに大型のビームブランク形状であるBB4 の鋳造が可能になった。
PT社は、基本および詳細エンジニアリング、追加される大型ビームブランク形状用の鋳型、鋳造セグメント、ダミーバーシステム、引抜ユニットの製造と供給に加えて、新たなビームブランク形状に適合した二次冷却システムを新設した。
ゲルダウ社は、南北アメリカを代表する条鋼メーカーで、ブラジルに本拠を置き、南北アメリカ、ヨーロッパを含め14 カ国に生産拠点を拠点を有しており、生産能力は合計で年産2,500 万トンに及ぶ。
同社は米国およびカナダで、棒鋼、特殊棒鋼(SBQ:special bar quality)、鉄筋、構造用鋼、平鋼、ワイヤーロッドを含む最終製品を年間約1,240 万トン生産できる設備能力を保有しており、今回のカーターズヴィル工場では、建築用のブラケット、チャネル鋼、H 型鋼などの製造を主に行っている。