三井化学、米国オハイオ州にオレフィン系熱可塑性エラストマーの生産設備を新設

 三井化学は3月26日、同社グループの米国の製造拠点であるAdvanced Composites,Inc.(米国オハイオ州)にオレフィン系熱可塑性エラストマー「ミラストマー(R)」の生産設備を新設すると発表した。

 ミラストマー(R)は、オレフィン系ゴム、オレフィン系樹脂を主成分とし、軟質樹脂の中でも密度が低く、軽いうえ、成形加工性に優れるという特長があり、塩化ビニルや加硫ゴムの代替材料としてグローバルに展開している。自動車部品のほか建材ガスケット、歯ブラシ・ゴルフグリップなど数多くの用途で使用され、今後も自動車の内装表皮、ウェザーストリップ、エアバッグ・カバー、ステアリング・ブーツといった用途を中心に、世界的に更なる需要が見込まれている。特に北米では、自動車の内装表皮用途の需要拡大が見込まれている。

 三井化学グループは、現在、日本、欧州、中国に自社製造拠点を有している。今回の米国での新設は、北米での需要拡大に対応したもので、三井化学グループとしては4番目の製造拠点となる。北米では、Advanced Composites,Inc.でミラストマー(R)を生産し、Mitsui Chemicals America,Inc.で販売する。(海外関係会社:北アメリカ

 三井化学は、今後ともミラストマー事業の一層の強化を図るとともに、世界的に拡大する需要を的確にとらえ、安全安定に供給責任を果たし、更なる事業拡大を進めていく。

<生産設備新設の概要>

製品:ミラストマー(R)

新設場所:Advanced Composites,Inc.オハイオ工場

新設備能力:1ライン・6千トン/年

スケジュール(予定):2019年1月着工、6月完工、10月営業運転開始

<Advanced Composites,Inc.の概要>

設立:1986年6月

資本金:1,410万USドル

出資:Mitsui Chemicals America,Inc.(三井化学100%)59.8%、プライムポリマー 3.0%、三井物産(含Mitsui Plastics,Inc.) 27.0%、Marubeni America Corporation 10.2%

社長:志手 啓二

本社・工場:本社:オハイオ、工場:オハイオ、テネシー

事業内容:PPコンパウンドの製造・販売・研究、ミラストマーの製造受託(2019年10月以降追加)

 ニュースリリース