千代田化工、カタールのノースフィールド拡張案件の基本設計業務を受注

 千代田化工建設(本社:横浜市)は3月22日、カタールの国営石油会社であるカタールペトロリアム(本社:ドーハ、以下、QP社)によって、同国ラスラファン工業団地内で計画しているノースフィールド拡張案件(新規液化天然ガスプラント案件)に関する基本設計(以下、FEED)業務を遂行するコントラクターに選ばれたと発表した。

 この案件は、世界最大の単一ガス田である同国ノースフィールドガス田の南部から新たに生産される日量約46 億立方フィートの天然ガスを液化処理し、年産2,300 万トンの液化天然ガス(以下、LNG)を追加生産することを目的としたもの。昨年7 月にQP 社が公表の通り、同計画によって同国はLNG 生産量を現在の年産7,700 万トンから年産1 億トンに増産可能となる。

 今回千代田化工建設の選定にあたり、QP 社のPresident and CEO であるSaad Sherida Al-Kaabi 氏は「千代田化工建設に発注するこのFEED 業務は、2023 年末LNG の生産開始を目指す本計画において非常に重要な節目である」と述べている。

 FEED 業務の役務範囲には、年産780 万トン×3 系列のLNG プラントに加え、将来的な4 系列目のLNG プラント増設に備える設備が含まれる。FEED 業務遂行以降、QP 社の子会社でありLNG 生産・供給会社であるカタールガス (本社:ドーハ以下QG社)がQP 社に代わって実現に向け取り組むことになる。因みに、QG 社と千代田化工建設の間には、これまで類似の大型LNG 案件を共に遂行してきた経験があり、長期にわたる友好な関係を有している。

 千代田化工建設はこれまでカタールで建設されたLNG プラント14 系列の全てに携わり、うち12 系列の設計・調達・建設(EPC)業務を遂行した。70 年代より石油・石油化学・ガス及び水処理設備等の多岐にわたる分野で、現地グループ企業である千代田アルマナエンジニアリング社(*)とともに現地顧客に対して100 件を超えるプロジェクトを遂行してきた。今回の受注は、このようなカタールにおける千代田化工建設の絶え間ない貢献と実績が評価されたとしている。

 *千代田アルマナエンジニアリング社:現地企業アルマナグループと2008 年に設立した千代田化工建設49%出資の連結子会社

 ニュースリリース