日本精工、「高機能円すいころハブユニット軸受」を開発

 日本精工(NSK)は3月19日、ピックアップトラックや大型SUV、商用車などの自動車向けに、「高機能円すいころハブユニット軸受*1」を開発したと発表した。同製品は、ユニット化と低フリクション技術の適用により、自動車の信頼性向上・燃費低減に貢献する。製品の売上として2023年に50億円を目指す。

 *1:タイヤホイールに取り付ける部品と車体へ取り付ける部品を一体化したユニット軸受

 円すいころハブユニット軸受は、同サイズの玉軸受と比較して長寿命であり、高剛性であるため、ピックアップトラックや大型SUV、商用車に多く採用されている。しかし、第3世代(ハブシャフト一体)まで広く実用化されている玉軸受に比べて、円すいころ軸受の多くは、生産上の制約から、単列2個使い、または、第1~第2世代までの採用にとどまっている。

 このため、カーメーカーや市場でのハブ軸受交換時にハブシャフトを組付ける必要があり、圧入不具合や締結力過不足が、異音などの市場不具合につながる可能性がある。この背景から第2.5世代(ハブシャフト組付け)、第3世代のニーズが高まっている。また、各国の環境規制、燃費基準が強化され、燃費改善の取り組みが乗用車以外にも拡がっており、円すいころハブユニット軸受のフリクション低減は重要な課題となっていた。

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