Komatsu America Corp(以下、コマツ・アメリカ、Rolling Meadows)は3月12日、Wirtgen America(ヴィルトゲン・アメリカ)と米国のコマツ所有のディーラーによるWirtgen製品の販売を終了する契約を締結したと発表した。コマツ・アメリカとWirtgen Americaは、この段階的廃止が両社にとって最善の利益であると判断した。
Komatsu Northeast(コマツ・ノースイースト)、Komatsu Southwest(コマツ・サウスウエスト)、Edward Ehrbar(エドワード・エールバー)のコマツ所有3ディーラーは、2018年9月30日以降、Wirtgen機械の正規ディーラーでなくなり、Wirtgen OEM部品の認定ディーラーはなくなり、2019年3月31日以降についてはWirtgen認定サービスセンターに問い合わせることになった。両社は、移行がスムーズで、相互顧客のビジネスに支障をきたさないようにすることを約束するとしている。
コマツ・アメリカ・コーポレーションは、建設、鉱業、小型建設機械で構成された世界第2位の土木建設機械製造・供給業者であるコマツの米国子会社で、フォークリフトと林業市場にも従事している。コマツはディストリビューターネットワークを通じて、建設。鉱山機械をサポートする最先端の部品とサービスプログラムを提供している。コマツは、約1世紀にわたって高品質で信頼性の高い製品を提供してきた。
<参考:Wirtgen Groupについて>
Windhagen Group(本社:独ヴィントハーゲン)をは1961年創業。ドイツを本拠に切削、加工、混練、舗装、転圧、補修に至る道路建設工事全体に関わる6つのブランド(WIRTGEN、VOGELE、HAMM、KLEEMANN、BENNINGHOVEN、CIBER)を持つ。同社製品はディアの既存の建設機械製品群を補完し強化、道路建設業界の世界的リーダーの地位を確立する。世界100カ国以上で製品とサービスを提供し従業員は約8,200人。2016年12月期売上高26億ユーロ。
2017年6月、Deere Company(ディア社、本社:米イリノイ州MOLINE)が総額46億ユーロ(52億ドル)でWirtgen Groupの買収合意を発表、同年12月に買収を完了した。
2017年6月時点の報道によると、ディアの建機・林業機械部門の売上高は社内構成比18%の約5,400億円(16年10月期:49億ドル)、ヴィルトゲンは約3,100億円(16年12月期:26億ユーロ)で、合わせて約8,500億円。建設機械の世界市場はCAT、コマツの2強との差が大きかったが、提携する日立建機の約7,500億円を合わせれば、ディア・日立グループで1兆6,000億円規模となるとされている。
また、ディア社にとって、この買収は、同社の2つのグローバルな成長事業である農業と建設の両方で拡大するディア社の長期戦略と一致しているとSamuel R. Allen(サミュエル・R・アレン)最高経営責任者は述べていた。