JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は、扇島都市ガス供給(本社:神奈川県川崎市、以下、OCGS)より、都市ガス製造・供給設備の建設工事一式を受注したと発表した。
OCGSは、2017年10月に東京電力フュエル&パワー以下、東電FP)、JXTGエネルギー(以下、JXTG)、大阪ガスの3社が出資し設立された、都市ガスの製造や供給を行う新会社。OCGSは川崎市扇島地区に都市ガス製造・供給設備を建設し、2020年4月からの商業運転を計画している。
今回JFEエンジニアリングが受注した設備は、天然ガスと液化石油ガス(以下、PG)を原料として都市ガスを製造するための熱量調整設備(以下、熱調設備)のほか、JXTGのガスターミナルから熱調設備までを結びLPGを受け入れる配管と、製造された都市ガスを既存の都市ガスネットワークに供給する導管から構成される。OCGSはこれらの設備により、建設地に隣接する東電FPのLNG基地から供給される天然ガスを使用した都市ガス製造・供給事業が可能になる。
今回の設備には、新開発の液ガス式熱量調整装置「AtoMS(※)」が採用された。従来の技術ではガスの流量変動に対応するために、大流量用と小流量用の2つの熱調装置を組み合わせる必要があった。「AtoMS」ではターンダウン比(最大運転流量/最小運転流量)を大きく取ることができるため、1つの装置で広範囲な流量変動への対応が可能となった。これにより設置面積の縮小と運用面での利便性の向上を実現した。
JFEエンジニアリングはこれまで、多数の都市ガス・天然ガス関連設備を電力・ガス・石油資源会社向けに納入してきた。今後も豊富な実績と技術力をもって顧客のニーズに応えていく。
<工事概要>
発注者:扇島都市ガス供給株式会社(略称:OCGS)
案件名:扇島都市ガス供給設備建設工事
商業運転:2020年4月
工事内容:熱調設備、LPG受入配管、都市ガス導管
製造能力:270t/h(都市ガス13A)
契約内容:設計・調達・建設一括請負工事契約(EPCフルターンキー)