東芝エネルギーシステムズのオーストラリア現地法人である東芝インターナショナル・オーストラリア社は3月8日、オーストラリアの発電会社であるエージーエル・マッコーリ社(以下、AGL社)と、ニューサウスウェールズ州の東部に位置するベイズウォーター火力発電所の改修工事について、蒸気タービンおよび発電機の更新用機器供給を含む据付工事の契約を締結したと発表した。機器供給は東芝エネルギーシステムズが行う。2019年初頭から機器の納入を開始し、AGL社の定期メンテナンス計画に基づき2022年までに全ての工事を完了する予定。
ベイズウォーター発電所は、1985年に運転を開始した石炭火力発電所で、東芝エネルギーシステムズ製の蒸気タービン・発電機が採用されている。今回、東芝エネルギーシステムズ製の最新鋭の設備に更新することで、燃料消費量を増やすことなく出力を100MW向上することが可能。東芝エネルギーシステムズの高い技術力や現地に根ざした提案力が評価され、今回の契約に至った。
オーストラリアでは、老朽化に伴い大型火力発電所が閉鎖していることなどを背景に、電気料金が高騰している。そのため、老朽化した石炭火力発電所の高効率化と低炭素化を両立する発電設備が求められている。ベイズウォーター発電所の改修工事もその一環であり、今回の改修により約10万世帯分の発電能力の増強に寄与する。
東芝エネルギーシステムズは、2017年4月から海外の既設火力発電所向けのサービスを専門に担う営業部門を設立し、点検からメンテナンス、改修までシームレスなソリューションを提供している。東芝エネルギーシステムズは、今後もオーストラリアをはじめ、北米、東南アジアなどグローバルに既設発電所向けのサービス事業を強化すると共に、IoTを利用して顧客利益の最大化に貢献していく。
<案件概要>
発電所名:ベイズウォーター発電所
発電所オーナー:エージーエル・マッコーリ社
契約範囲:4x660MW級蒸気タービン・発電機の改修
出力増強:100MW