ナブテスコ、2017年売上は15%増の2,824億円、ロボット、建機向け油圧機器が増加

■2018年売上9.1%増の3,080億円の見通し

 ナブテスコが2月9日に発表した2017年12月期(1~12月)連結業績によると、旺盛な産業用ロボット需要、好調な中国の建設機械需要、自動ドアの国内販売会社の連結子会社化等により、売上高は前期比15.3%増の2,824億2,200万円となった。営業利益は、同13.4%増の294億6,800万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同35.1%増の251億4,600万円となった。

 ナブテスコ2017年第4四半期と通期データ

■2017年のセグメント別概況。

<コンポーネントソリューション事業>

 売上高は、同38.1%増の1,138億8,500万円、営業利益は、同81.9%増の204億3,200万円となった。精密減速機は、主に旺盛な産業用ロボット需要及び生産設備の自動化ニーズを受け、売上高は前期比増収。油圧機器は、中国市場における好調な建設機械需要により、売上高は前期比増収となった。

<トランスポートソリューション事業>

 売上高は、同2.8%減の791億3,400万円、営業利益は、同36.8%減の83億8,300万円となった。鉄道車両用機器は、中国高速鉄道向けの減少により、売上高は前期比減収。航空機器は、民間航空機向けでB777の新機種への切り替えの端境期となり、前期比減収。商用車用機器は、堅調な国内市場と買収効果により、売上高は前期比増収。舶用機器は、造船市況の低迷により、売上高は前期比減収となった。

<アクセシビリティソリューション事業>

 売上高は、同12.0%増の723億7,400万円、営業利益は、同1.6%増の51億6,800万円となった。自動ドアは、2016年4月に行った国内販売会社の連結子会社化により、売上高は前期比増収となった。

<その他>

 売上高は、同3.6%増の170億2,900万円、営業利益は、同31.6%増の19億8,300万円となった。包装機については、省人化ニーズを受け国内市場向け、東南アジアを中心とする海外市場向けが好調に推移し、売上高は前期比増収となった。

■2018年の業績見通し

 2018年12月期の業績見通しについては、産業用ロボット向け精密減速機需要、建設機械向け需要が好調に推移すると共に、他事業を取り巻く環境も堅調で、売上高は前期比9.1%増の3,080億円、営業利益は前期比10.6%増の326億円を見込んでいる。

<コンポーネントソリューション事業>

 売上高は前期比13.7%増の1,295億円、営業利益は同16.5%増の238億円を見込んでいる。精密減速機は、引き続き自動化、省力化の一層の浸透により需要拡大が見込まれ増収の見通し。油圧機器は世界的な建設機械向け需要が好調に推移すると見込まれ増収の見通し。

<トランスポートソリューション事業>

 売上高は前期比5.6%増の836億円、営業利益は同10.9%増の93億円を見込んでいる。鉄道車両用機器は、堅調な国内向け需要をベースに、中国の地下鉄向け拡大により増収の見通し。航空機器は民間航空機向けで量産移行に向けた端境期が続き、売上高は横ばいの見通し。商用車用機器は、堅調な国内向け需要が継続し、売上高は横ばいの見通し。舶用機器は、海運市況の緩やかな回復を受け、増収となる見通し。

<アクセシビリティソリューション事業>

 売上高は前期比4.3%増の755億円、営業利益は同16.1%増の60億円を見込んでいる。自動ドアは、国内外の市場が堅調に推移し、増収となる見通し。

<その他>

 売上高は前期比13.9%増の194億円、営業利益は同16.0%増の23億円を見込んでいる。包装機は国内向けの好調な需要が続き増収の見通し。

 2017年12月期決算短信