川崎重工業は1月29日、70~110席クラスのリージョナルジェット機に搭載されているCF34エンジン用アクセサリーギアボックス(Accessory Gearbox、以下AGB)モジュールの納入累計が5,000台を達成したと発表した。
「CF34」エンジンプログラムは、GE社(アメリカ)を中心に、川崎重工、日本航空機エンジン協会および、㈱IHIが参画している国際共同開発事業。その中で川崎重工は、エンジンから出力を得て、機内の発電機や、油圧ポンプ等を駆動する重要部位であるAGBモジュールの開発・設計・製造を担当している。
「CF34」エンジンは、その高い経済性・信頼性から、全世界で150社以上の航空会社に採用されているベストセラーエンジンで、ボンバルディア社(カナダ)の「CRJ700/900/1000」、エンブラエル社(ブラジル)の「E170/175/190/195」、中国商用飛機有限責任公司(中国)の「ARJ21」といった主要なリージョナルジェット機に独占搭載されている。
川崎重工は、高馬力伝達と高い信頼性を求められるヘリコプタートランスミッションの開発・量産の技術を活かして、1996年に「CF34」エンジンの開発・生産プログラムへ参画し、川崎重工初の民間航空機エンジン用AGBモジュールの事業を開始した。その後、ボンバルディア社が開発中のビジネスジェット「Global7000」に搭載される「Passport20」エンジンや、「P-1固定翼哨戒機」に搭載される純国産「F7」エンジンにおいても実績を重ね、今日では、世界有数の航空機エンジンギアメーカーとしての地位を確立している。
川崎重工は今後とも、エンジン開発技術力の高度化、生産基盤の強化を進めるとともに、共同開発・生産プログラムへ積極的に参加することによって、航空機エンジン事業の発展に注力していく。