北越工業、4~12月期売上は10.1%増の264億円、通期見通しは据え置く

 北越工業が1月30日に発表した2018年3月期第3四半期(4~12月)連結業績によると、売上高は前年同期比10.1%増の264億1,700万円、営業利益は同2.3%増の33億4,400万円、経常利益は同3.0%増の34億6,200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同4.3%増の23億3,400万円となった。

 国内は、遅れていたオリンピック関連工事の本格的着工開始や首都圏の旺盛な建設需要に加え、補正予算による公共投資の底堅さにより、四半期毎に増加傾向で推移している。海外は、建設用のコンプレッサ・発電機が世界最大マーケットである北米及び需要増の見込めるアジア市場を深耕すべく、現地法人による販路拡大に注力してきた。

 産業用は、堅調な設備投資を背景に省エネ・静粛性に優れる新シリーズのコンプレッサの販売が好調なほか、今夏よりIoTを活用した機械の保守・管理を提案するなど、更なる収益確保に向けたサービス事業の強化を進めている。製造部門では、増産対応と生産効率の向上、原価低減を積極的に推進した。

<建設機械事業>

 建設機械事業セグメントは、主にエンジンコンプレッサ、エンジン発電機、高所作業車などの事業で構成している。売上高は前年同期比11.0%増のお188億5,800万円、セグメント利益は同0.7%減の34億5,800万円となった。

 年度当初の国内販売は低調にスタートしたが、第3四半期に入り堅調な建設需要を背景に本格的な回復をみせており、エンジンコンプレッサ、エンジン発電機、高所作業車ともに堅調な出荷が続いた。また、海外も中国、中近東、ロシアなどが回復、米国現地法人が本格稼働するなど、引き続き好調を維持した。

 セグメント利益は、利益率の厳しい海外向けの売上が増加したこと及び第1四半期の出遅れで前期を下回っていたが、国内販売の盛り返しと工場の操業度の改善などにより前期並みまで回復してきている。

<産業機械事業>

 産業機械事業セグメントは、主にモータコンプレッサ、部品、サービスなどの事業で構成している。売上高は前年同期比8.7%増の51億4,500万円、セグメント利益は同12.5%増の6億9,000万円となった。

 新世代ASロータを搭載した新シリーズのモータコンプレッサが好調に推移したほか、国際的認証機関より吐出空気が最も清浄度の高い「CLASS ZERO」として認証された環境配慮型のオイルフリーコンプレッサが伸長した。補給部品、メンテナンスなどのサービス事業の強化も功を奏し、前年同期比で増収増益となった。

 2018年3月期については、売上高330億円(前期比1.5%減)、営業利益39億6,000万円(同13.8%減)、経常利益40億円(同12.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益25億5,000万円(同15.9%減)と、2017年5月10日公表値を据え置いている。

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