三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、米国エンタジー・ルイジアナ社向けにM501GAC形ガスタービン2基を受注

■レイク・チャールズ発電所の99.4万kW天然ガス焚きGTCC発電設備の中核として

 三菱日立パワーシステムズMHPS)は1月23日、米国のエネルギー会社であるエンタジー・ルイジアナ社(Entergy Louisiana, LLC)がルイジアナ州南西部に新設するレイク・チャールズ発電所(Lake Charles Power Station)向けに、M501GAC形ガスタービンを2基受注したと発表した。出力99万4,000kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2020年の予定。MHPSがエンタジー・ルイジアナ社からM501GAC形ガスタービンを受注するのは、昨年2月の出力98万kWのセント・チャールズ(St. Charles)発電所向けに次いで今回が2回目。

 レイク・チャールズ発電所は、同州南西部の都市であるレイク・チャールズに建設されるもので、エンタジー・ルイジアナ社の発電施設の中で最もクリーンかつ高効率な設備の一つとなる。

 GTCC発電設備は、空冷式のM501GAC形ガスタービンのほか、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成される。MHPSはこのうち、主機であるガスタービンと発電機を供給するほか、技術者を派遣して現地の指導に当たります。また、運転開始後は火力発電設備の運転を最適化する革新的なデジタルソリューションサービス「MHPS-TOMONI®(トモニ)」による支援も実施する。

 なお、ガスタービンについてはMHPSの高砂工場で本体部品や補機を製作し、MHPS米国法人の生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で組み立てを行う。発電機は三菱電機製を採用する。(MHPSのグローバルネットワーク

 MHPS米国法人の社長兼CEOであるポール・ブローニング(Paul Browning)氏は、次のように述べている。「レイク・チャールズ発電所向けの新しいガスタービンは、高効率で環境負荷低減に寄与する最新の技術を適用していることが特長です。また、MHPS-TOMONI®も同じく今回の特長といえます。このシステムによりMHPSは、運転中の膨大な量のデータを活用し、発電所の性能、柔軟性、信頼性を高める最適なソリューションを提供することができるようになり、エンタジー社との関係をさらに強固なものにすることができるのです。」

 エンタジー・ルイジアナ社のフィリップ・メイ(Phillip May)社長兼CEOは、レイク・チャールズ発電所について次のように述べている。「この発電所は、急速に成長する地域に必要な電力を提供するだけでなく、MHPSの発電設備を高性能化し、より効率的に稼働していくための取り組みの一つなのです。」

 エンタジー・ルイジアナ社は、ニューオーリンズに本拠を構えて電力生産・小売事業を主に手掛けるエネルギー大手Entergy Corporationの子会社で、ルイジアナ州中央部に位置する州都バトンルージュ(Baton Rouge)およびその近郊の100万人以上に電力を、約9万3,000世帯に天然ガスを供給している。

 G形ガスタービンは、これまで北米向けの54基を含めすでに世界で99基の受注実績を有しており、全世界で300万時間以上の運転時間を誇っている。そのうち、北米向けM501GAC形の受注累計は今回分を含め25基に達している。

 MHPSは、今後も大型高効率ガスタービンを含むGTCC発電設備の普及に一層力を注ぐことで、エネルギーの安定供給と環境保護に貢献していくとともに、MHPS-TOMONI®の提供により、運転・保守のさらなる最適化を実現していく。

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