松菱金属工業、約72億円投じて埼玉県飯能市に新工場を建設

 松菱金属工業(本社:東京都羽村市)は1月11日、埼玉県飯能市に新工場を建設し、主力の第一工場(東京都羽村市)をリフレッシュすることを決定したと発表した。

 同社は、磨棒および冷間圧造用鋼線(以下CH 鋼線)分野において、国内4工場で事業運営を行っている。新工場では最新の技術を取り入れた設備と効率的レイアウトを実現し、より高度化する特殊鋼分野のマーケットニーズに的確に対応していく。

 現在、松菱金属工業は主要需要先である自動車・自動車部品産業の活動堅調により高水準の生産活動を行っているが、今後も要求品質がより高度化していく中、顧客のニーズに適応する製品の安定供給がその使命と考えている。一方、主力工場である第一工場は操業開始から55 年が経過し、基幹設備のリフレッシュが必要な状況となっている。しかし、現立地では土地面積の制約等により更新が難しいことから、新工場建設による全面リフレッシュが効果的との結論に至った。

 新工場は最新鋭の設備を効率的にレイアウトした新しい中核工場として、高度化するマーケットに対応し、高い品質と生産性の実現を目指す。今回の新工場建設にあわせ、関連設備の集約・更新も行い、競争力をより確固たるものにしていく。

 第一工場リプレース(飯能工場の建設)は、現状の基本仕様を前提に、CH 鋼線の表面疵・被膜性状や磨棒の寸法・真直性など品質の大幅改善を狙いとして新たに飯能工場(仮称)を建設する。なお、第一工場については、飯能工場が稼動し生産移管が完了した時点で生産を終了する予定。

<新工場建設計画の概要>

(1)立地

 ① 埼玉県飯能市茜台二丁目 (第一工場から10km、圏央道からのアクセス良好)

 ② 工業用地:敷地面積127 千㎡

(2)導入する設備:技術の特長

 ① 最新技術を装備した自動酸洗・連続熱処理炉(新設)

 ② AGV(無人搬送車)、立体倉庫新設による物流改善・品質改善(フォークリフトレス化)

 ③ 新工場を含めた各工場における伸線機・抽伸機の効率的再配置

(3)投資額:総額 72 億円 (土地を除く)

(4)スケジュール

 ① 建設着工 2018 年度上期中

 ② 新工場稼動開始 2019 年度中

 ③ 第一工場は飯能工場との並行稼動を経て、2020 年度中に生産終了予定

<会社概要>

本社所在地:東京都羽村市神明台2-5-1

代表者:取締役社長 赤松 將雄

設立:1947 年8 月5 日

事業内容:磨棒鋼、冷間圧造用鋼線及び素形材の製造・販売

資本金 :473 百万円

主要株主:新日鐵住金㈱(50.8%)、㈱メタルワン(33.9%)(2017 年12 月末現在)

売上高 :218 億円(2017 年3 月期実績)

従業員数:270 名(2017 年3 月末)

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