IHIインフラシステム、インド・ムンバイ湾横断道路の道路橋建設工事を受注

■ムンバイ都市圏の連結性向上、移動所要時間の大幅な短縮に貢献

 IHIのグループ会社であるIHIインフラシステム(所在地:大阪府堺市、以下IIS)は、インドのゼネコン最大手Larsen & Toubro LimitedL&T)社とコンソーシアムを組成のうえ、ムンバイ都市圏開発庁(Mumbai Metropolitan Region Development Authority)から、「ムンバイ湾横断道路建設事業 橋梁建設工事パッケージ1(以下、同案件)」を受注し、昨日、石井 啓一 国土交通大臣および、デヴェンドラ・ファドナヴィス マハラシュトラ州首相臨席のもと、請負工事契約を締結したと発表した。

 ムンバイ湾横断道路建設事業は、インド共和国マハラシュトラ州ムンバイ都市圏において、半島側のムンバイ市中心部Sewri(セウリ)から、ムンバイ湾を挟んだ東郊のナビムンバイ市を接続する、総延長約22kmのインド最長の海上道路を建設するもの。受注した案件は、このうちのセウリを起点とした約10kmの海上道路橋の建設工事。IISは、同国で初めて採用される重防食塗装の鋼床版箱桁の製作・輸送などを担当する。案件は円借款による政府開発援助案件であり、日本の高い技術・ノウハウを活かせる観点で、日本政府の推進する「質の高いインフラパートナーシップ」に資する。

 インドにおいて、経済面での首都と言われているムンバイ市は、増大する人口と自動車によって、交通渋滞が深刻化している。一方、経済特区に指定されたナビムンバイ市では、港湾の拡張や新空港の建設が予定されている。これらの地域間のアクセスは、ムンバイ湾を周回する道路および鉄道各一本に限られており、今後のムンバイ都市圏の経済成長のためにも、道路をはじめとするインフラの整備が喫緊の課題。ムンバイ湾横断道路の完成により、ムンバイ市とナビムンバイ市間の移動時間が、大幅に短縮されることから、ムンバイ都市圏の連結性向上のみならず、さらには経済成長の促進にも寄与できる。

 IISは同国で、2015年に受注したデリー~ムンバイ間貨物専用鉄道の鋼橋建設工事を担当しており、他にも、ベトナムの日越友好橋(ニャッタン橋)やトルコのイズミット湾横断橋(オスマン・ガーズィー橋)など、多数の大型橋梁建設に携わり、豊富な経験を有している。今後もより一層海外での橋梁受注活動を推進し、社会インフラの整備を通して各国の発展に貢献していく。

<工事概要>

工事名称:ムンバイ湾横断道路建設事業 橋梁建設工事パッケージ1

施工場所:インド共和国マハラシュトラ州ムンバイ都市圏

発注者:ムンバイ都市圏開発庁Mumbai Metropolitan Region Development Authority

受注者:Larsen & Toubro Limited- IHIインフラシステム コンソーシアム

工期:20181月~20227

 ニュースリリース