三菱重工、日本液炭 水島工場でCO2回収装置を完工

■回収能力283トン/日、新設の液化炭酸ガス製造設備を構成

 三菱重工業は12月18日、日本液炭(本社:東京都港区)の水島工場(岡山県倉敷市)でCO2回収装置を完成させたと発表した。同工場に新設された液化炭酸ガス製造設備を構成するもので、CO2回収能力は283トン/日。この液炭設備は、三菱ケミカルの水島事業所(倉敷市)で発生するCO2を回収し、液化炭酸ガスを製造する。

 三菱重工は液炭設備全体のEPC(設計・調達・建設)を請け負う三菱ケミカルエンジニアリングにCO2回収技術のライセンスを供与するとともに、CO2回収装置の基本設計を担当し、主要機器を供給した。

 日本液炭は大陽日酸のグループ企業で、日本国内の炭酸ガス関連事業を手掛けている。石油化学会社やアンモニアメーカーなどから高濃度の原料炭酸ガスを購入し、液化・精製して液化炭酸ガスやドライアイスとして販売することが中心。

 大陽日酸グループは、2014年11月に三菱ケミカルホールディングスグループの一員となり、同グループの事業会社各社との協働を進めている。今回の液炭設備は、日本液炭が水島工場を置く三菱ケミカル水島事業所内で発生する低濃度の炭酸ガスから吸収液を用いてCO2を分離・回収し、高品質な液化炭酸ガスを製造するもの。

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