プライメタルズテクノロジーズ、カザフスタンのARBZ社向けレール・条鋼圧延機を引渡し

 プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologies、以下PT社)は12月7日、カザフスタンにあるARBZ社(Aktobe Rail and Section Works LLP)に納入したレール・条鋼圧延機プラントを引渡し、最終検収書を受領したと発表した。新設された圧延設備はカザフスタン国有鉄道会社(Temir Zholy JSC)の支援のもと、カザフスタン初の鉄道レール製造工場として同国アクトベに建設された。

 この圧延設備には、高耐接触疲労損傷性および高耐摩耗性の鉄道レールを製造するため、レール表面硬化用二相インジェクターシステム「Idrha+」が導入されている。この最先端技術システムでは、最長120mの重量レールをインライン熱処理硬化することが可能。製造される鉄道レールはGOST規格の事前認証を受けており、カザフスタン国内市場のみならずロシア連邦とCIS諸国にも輸出される。

 カザフスタンのアクトベに新設されたレール・条鋼共用の同圧延機は、PT社が2013年に受注し、最長120mのレールを年間約20万トン、山形鋼、溝形鋼、I形鋼を年間23万トン生産する能力を有している。これらの鉄道レール生産量は、カザフスタンをはじめとするCIS諸国で急増する鉄道設備への需要を満たすものとなっている。

 ARBZ社は、製造する鉄道レールについてカザフスタンの国家認証を取得後、全ロシア鉄道研究所(AllRussian Railway Research Institute:VNIIZhT)における6ヶ月におよぶ厳格な試験を経て、2016年11月にロシア標準規格のGOSTの事前認証(複数年有効)を取得した。全ロシア鉄道研究所はモスクワ郊外で鉄道レールの試験に使用する環状の鉄道軌道を運用しており、試験対象の鉄道レールは、列車構成、負荷分布、運転時間、運転加速度、運転速度、ブレーキ、勾配など、さまざまな運転条件で試験される。鉄道レールはこのような試験中及び試験後に検査が行われ、レールの摩耗や損傷の発生の状況が徹底的に調査される。

 ARBZ社の鉄道レールはカザフスタン国内市場に供給されるほか、ロシア連邦およびCIS諸国にも輸出される。現在製造の鉄道レールはすべてIdrha+処理が施され、高速鉄道向けの高強度パーライトレールP65 DT350が生産されている。

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